目の前にある現実が
続いていくと信じたいけど
出典: Lost Princess/作詞:しほり 作曲:田中公平
そもそも、ゲームの中は仮想世界。
各キャラクターは、ゲーム「レジェンド・オブ・アストルム」の関係者の分身です。
実在していません。
しかしながら、ゲームの中こそ現実世界と信じています。
歌詞の「目の前~」は、仮想と現実を絡めた緻密なシナリオが暗に示されているのです。
同時に、仮想世界におけるキャラクターの本音も反映しているのではないでしょうか。
確かに、ゲームは、筋書きがあり、全ての事象が作為的に仕組まれています。
つまり、キャラクターの意志で行動を選べません。
もしもキャラクターが感情を持っていたとしたら…。
この事実に対して、「存在意義を否定されている」と感じざるをえないでしょう。
決して変えられない摂理にショックを受けつつ、小さな抵抗として「~信じ」と訴えるのかもしれません。
いずれの世界に居ても
仲間が傍に居れば
走り出した歯車が
冒険再び呼び醒ます
欠けた記憶手繰り寄せて
確かめてみたいよ
出典: Lost Princess/作詞:しほり 作曲:田中公平
Bメロの後に続くサビの部分です。
ユウキとヒロインが「~歯車」と表現され、勇敢な姿勢を示しています。
何者にも縛られない勇敢な姿勢が眠っていたビーストを覚醒させたのでしょうか。
もしかすると、蠢いていた目論みが白日の下に晒されるきっかけを作ったのかもしれません。
何を信じ、選ぶのか
絶対の答えがなくても
ただ君と一緒なら
怖くはないから
出典: Lost Princess/作詞:しほり 作曲:田中公平
立ちはだかる猛者との戦いは、恐ろしいもの。
それでも、周囲に信じられる仲間が居る限り、恐怖心をはねのけられるでしょう。
ユウキの記憶を取り戻そう。大切な仲間と離れ離れになりたくない。
それぞれの思いが戦う力となるのです。
どうしても守りたいもの
儚くて脆い箱庭の「今」を
出典: Lost Princess/作詞:しほり 作曲:田中公平
終盤の盛り上がりの部分です。
ユウキたちが繰り広げるアドベンチャー。
人間・獣・悪魔など、多種多様な種族が共存するパラレルワールドには、多くの困難が待ち構えています。
壮大なスケールで描かれているものの、所詮はゲームの中。
ちょっとした衝撃でゲーム内のメモリーは消えてしまいます。
そのことを「儚く~箱庭」と示し、印象づけているようです。
失っても
君だけは
離さないよ
出典: Lost Princess/作詞:しほり 作曲:田中公平
今、目の前で談笑している仲間。激闘の末に築いた信頼関係。
ゲームの中でユウキたちが味わった経験や感覚は、いつ消滅しても不思議ではありません。
壊れやすいものだからこそ、「大切にしたい」と感じるのでしょう。
「必ず今の世界を守り抜く!」という宣言を歌詞の「君~離さない」が示しているのではないでしょうか。
真っ青な空を見上げ
願う未来
やがてよりあう魂が
絆になるように
出典: Lost Princess/作詞:しほり 作曲:田中公平
非常に険しい冒険の道のり。
涙がこぼれ落ちそうになる場面もあります。
そのような時には、思わず空を見上げるのかもしれません。
雲一つない「真っ青~」は、無限の可能性を秘めた冒険の地図そのもの。
疲れ果てたユウキたちの心を潤し、束の間の休息となるのではないでしょうか。
戦いから離れて心を空っぽにすれば、改めて平和の尊さを実感するはずです。
理想の未来を思い描く中、育まれる強い絆。
例え、現世に姿かたちがない状態でも、その繋がりは消えないのでしょう。
仮想でも現実でも、”仲間”であることに変わりないのです。
共闘した仲間との結びつきは未来永劫に続く…。
【Lost Princess】を聴く際には、キャラクターの1人1人の想いに寄り添ってください。