「行かないで」について
まず、玉置浩二の「行かないで」の基本情報について紹介します。
玉置浩二とは
1958年9月13日生まれで、北海道旭川市出身です。ミュージシャンとしてはもちろん、そのキャラクターを生かして俳優としても活躍しています。
彼は「ワインレッドの心」「悲しみににさよなら」「恋の予感」といったヒット曲で知られる、ロックバンド「安全地帯」のボーカルです。
安全地帯は、日本の80年代の音楽シーンを代表するバンドの1つとして知られています。
山下達郎から「日本で最も過小評価されているミュージシャン」と言わしめるほど、その圧倒的な歌唱力が玉置浩二の魅力です。
玉置浩二は安全地帯の活動と並行して、1989年からソロでも精力的に活動を続けています。「田園」などのヒット曲で知っている方も多いのではないでしょうか。
1989年11月発売の5thシングル
そんな玉置浩二の、1989年11月発売の5thシングルが「行かないで」です。
彼にとって、大ヒットした曲というわけではありません。しかし、その美しい叙情的なメロディーから人気が高く、ライブでも定番の曲になっています。
「李香蘭」の原曲に
「行かないで」は、広東語の流行歌「李香蘭」の原曲になったという噂です。その噂の真相について徹底解説したいと思います。
ジャッキー・チュンが歌って人気に
「行かないで」は、香港のミュージシャンであるジャッキー・チュンが「李香蘭」としてカバーしたことで人気を集めます。
これは「行かないで」を原曲に広東語にカバーされ、「李香蘭」というタイトルが付けられたものです。1990年7月に発売された「夢中的你」に収録されています。その他にも、ライブ盤などで聴くことが可能です。
「李香蘭」は広東語の音楽の中で、流行歌の1つとして知られています。玉置浩二の原曲よりもキーは低く、サビの部分のやわらかなファルセットがより叙情的です。
動画を見ていただくとわかるのですが、まったく違和感なく溶け込んでいますよね。
広東語の流行歌
ジャッキー・チュンが歌った「李香蘭」は、香港だけでなく台湾・シンガポール・中国・マレーシアでも高い人気を誇っています。
現在でも、世界中の中国語のラジオで流れる事が多く、どれだけこの曲が愛されているかよくわかるのではないでしょうか。
実はこの曲は発売当初、賞を取るなど目立った評価はされませんでした。もちろん、メディアからも取り上げられていません。
しかし、じわじわと人々に受け入れられるようになり、今では古典的な広東語の流行歌になっているのです。
このことからも原曲の持つ魅力が、どれだけ力強いものであるかよくわかりますよね。