子供から大人へ
理想とする大人
子供のままで居たいよ
まだふとした時に涙は出ちゃうし
過去を断ち切る強さも持ってないから
出典: コドモノママデ/作詞:mihoro* 作曲:mihoro*・雲丹亀卓人
20歳になると、周囲からようやく「大人」として見られることになります。
それには多くのメリットもありますが、これまでに感じてこなかった「責任」に悩まされることも……。
それでも自分を律しながら、1人で生活ができる強さを持たなくてはいけません。
子供であれば誰かが面倒を見てくれたことも、自分の手で成し遂げることになります。
主人公が思い描く「大人」は、涙を見せずに前を向く強いもの。
それは主人公の周りにいる大人が、それぞれ強い生き方をしてきたのを見てきたから思うことです。
実際の大人は時に涙し、時に人に頼りながら生きているのですが、主人公にとっての大人はまるで未知数。
20歳という節目を迎えてしまうからこそ、過去を断ち切り涙を見せない強さを手に入れなければと思うのです。
大人になりたくない理由とは
君の思い出が痛いよ
こんなんじゃまだ大人にはなれないよ
なりたくないよ
出典: コドモノママデ/作詞:mihoro* 作曲:mihoro*・雲丹亀卓人
「大人」というものは、なりたいと思ってなれるものではありません。
反対に、なりたくないと思っても逃れられるものではないのです。
いつまでも子供のように駄々をこねていられない、というのは主人公自身が良く分かっていること。
それを重々承知した上で、大人になることへの不安が募って仕方がないのが現状です。
主人公の心に引っかかっているのは、なかなか断ち切れずにいる「君」への想い。
今は隣にいないけれど、かつて時間を共有し合った愛する君への感情です。
もう昔のことなのに、心の中から消えてくれない「好き」という気持ち。
この気持ちが消えない限り、理想とする大人になれない……。
そう感じた主人公は、つい「大人になりたくない」と反抗してしまうのです。
子供だった自分
もうすぐ大人になるって
あの時の私は何もかもが子供だった
もうすぐお酒も飲めるって
これで少しは貴方に近づけるかな
出典: コドモノママデ/作詞:mihoro* 作曲:mihoro*・雲丹亀卓人
まだ隣に彼がいた頃、20歳を迎えることにわくわくしていた主人公。
主人公よりも大人だった彼に、「ようやく近づける」と嬉しい気持ちを抱えていたはずです。
お酒も飲める、タバコも吸える、自分にできないことを何でもやってのける彼。
そんな彼が魅力的で、早く大人になりたいとさえ思っていました。
しかし彼がいなくなってから、わくわくしていたはずの気持ちは針を刺したようにしぼんでしまい……。
ようやく、はしゃいでいた自分がどれだけ子供だったのかを悟るのです。
子供の心と大人の生き方
振り向いてくれなくなった彼
これまで貴方の曲を何度も歌ってきた
これが最後にするつもりもない
返信が遅いことももう分かってる
出典: コドモノママデ/作詞:mihoro* 作曲:mihoro*・雲丹亀卓人
主人公が愛していた彼は、バンドマンや作曲家として音楽に携わっていたことがわかります。
愛しい彼の生み出した曲を、何度も何度も歌ってきた主人公。
曲中に出てくる愛情たっぷりのフレーズは、今や主人公に向けられたものではなくなってしまいました。
仕事が忙しくなったのか、はたまた子供らしい主人公に飽きてしまったのか……。
彼の存在が遠ざかっていくのに気がついていながらも、めげずに彼の曲を歌い続けます。
いつかまた振り向いてもらえると信じて歌うその姿は、一生懸命でどこか切ないもの。
「子供」のままの純粋さと一生懸命さをそのままに、今も主人公は歌い続けています。