夜にも朝にも期待をしなくなった
いつかは大人になってしまうから
言い訳や屁理屈ばかり上手になってきた
出典: コドモノママデ/作詞:mihoro* 作曲:mihoro*・雲丹亀卓人
感情をむき出しにすることができた子供時代に比べ、大人は本心を隠して生きているようにも見えます。
そうしないと人間関係が崩れてしまったり、物事が円滑に進まなかったり……。
決して良いことではないはずなのに、それが当たり前になってしまっているのが大人の生き方なのです。
そして、主人公もそんな「大人」の一面を兼ね備えるようになっていきます。
連絡が来るかな、とスマートフォンをチェックしながら眠る夜も……。
今日はどこかで会えるかなと期待しながら迎える朝も……。
ドキドキして待つうちに、その気持ちは「どうせ無理なのだろう」に変わってしまいました。
自分の本心に言い訳をして、「平気だ」と言い聞かせるように前を向く主人公。
決して強くなったわけではないけれど、それは紛れもなく「大人」の姿に近づいていました。
カレーの思い出
貴方はいつもカレーばかり
私、そんなに好きじゃなかった
何度も忘れようとした思い出
でも誰よりも忘れたくなかった
貴方と貴方との思い出たち
出典: コドモノママデ/作詞:mihoro* 作曲:mihoro*・雲丹亀卓人
カレーといえば、子供も大人も大好きなメニューの1つ。
彼も例外ではなく、みんなと同じようにカレーが大好物でした。
しかし、そんなカレーが好きになれなかった主人公。
今でもカレーを見るたびに、彼のことを思い出してしまうのです。
スーパーに行っても、レストランに行っても、カレーを避けて通ることは難しいでしょう。
みんなに愛され、日常に溶け込んでいるカレーは、まるで彼の姿を忘れることを許さないかのよう……。
彼の前でカレーが嫌いなことを言い出せなかった主人公は、大人になってどう変わっていくのでしょうか。
その胸には、やはり彼との思い出が詰め込まれたままです。
過去に縋って
捨てることのできない思い出
懐かしいモノが増えていく
それでも過去に縋って生きていく
出典: コドモノママデ/作詞:mihoro* 作曲:mihoro*・雲丹亀卓人
大人になるにつれて増えていくのは、身の周りのものだけではありません。
どうしても忘れることのできない存在、あの日過ごしたかけがえのない思い出、そしてその時抱いた感情……。
もう手に入れることができないとわかっているからこそ、何度も繰り返し思い出してしまうあの光景。
それらは子供の頃には決して手に入れることができなかったものでもありました。
懐かしいと感じる思い出が増えるたびに、自分が大人になったことに気がつかされます。
そして大人の階段を1歩1歩踏みしめていけばいくほど、過去が大切で仕方なくなるのです。
光り輝いていた頃の思い出を糧に、今日も自分を奮い立たせる……。
大人が頑張ることができるのは、「頑張る理由」があるからこそなのです。
誰もが最初は子供だった
誰しも大人になってしまうから
最初はみんな子供だったって
同じだったってさ
出典: コドモノママデ/作詞:mihoro* 作曲:mihoro*・雲丹亀卓人
生きている限り、大人になることは避けられません。
しかし今子供に自論を説いているあの大人も、全員が例外なく子供時代を経験しているはずです。
そして大人のほとんどが、子供の頃の気持ちを忘れてしまっているのも事実。
「あんな大人になりたい」と願った未来でさえ、どんなものか思い出せる人は少ないのです。
生き方や環境の違いはあれど、最初はみんな何もできない赤ちゃんだったはず。
立派な大人に見えるあの人も、元をたどれば自分と同じであることに変わりない……。
これから進む未来を決めるのに、遅すぎるなんてことはありません。
どんな大人になるかは、今この瞬間の自分にかかっているのです。
いつまでも過去にとらわれないで
子供なりに知った愛
大人になって恋を重ねて
子供の時には分からなかった
愛だって知る
出典: コドモノママデ/作詞:mihoro* 作曲:mihoro*・雲丹亀卓人
音楽が大好きな彼との事実上の「決別」。
そのことばかりが頭の中を駆け巡っている今、これからの恋愛のことなど考える余裕はないでしょう。
子供だった自分でも、一丁前に彼を愛し抜きたいという覚悟は持っていたはず。
しかし後になって考えてみれば、それがいかに「子供の恋愛」だったかに気がつくのです。
さまざまな人と恋を重ねて、多くの経験を経てから彼のことを思い返す……。
そこで初めて、「好き」と「愛」の違いが分かるのかもしれません。
子供の頭で目いっぱい考えて、彼を愛することを決めた自分は何も間違っていません。
しかしいつまでも過去にとらわれていては、見えるはずの景色も見逃してしまうかもしれないのです。