「波瀾万丈、椿唄」ってどんな曲?
昔懐かしの耳に残るメロディー
「波瀾万丈、椿唄」はバンドサウンドでありながらもどこか懐かしい歌謡曲のような曲調です。
この雰囲気はR指定の特徴の1つでもあります。
明治から昭和初期に流行っていたような曲の雰囲気を感じさせてくれますね。
そこにバンドサウンドが乗ることで、悲しくも切ないメロディーに激しさが加わっています。
さらに「波瀾万丈、椿唄」の特徴として…。
イントロが電子音から始まるということです。
入りがあまり重くならないので最初から「悲しい曲」というイメージにはなりません。
メロディーだけでも「そこで生きていかなければならない少女の気持ち」が表現されているように感じました。
「波瀾万丈、椿唄」のPVをチェック♪
まるで縁日のような雰囲気
「波瀾万丈、椿唄」のPVは紅白幕や提灯、キツネのお面が映っています。
登場する女性たちもみんな浴衣を着ているので「縁日」のような雰囲気に仕上がっています。
途中出てくる天狗もおそらくお祭りの出し物をイメージしているのでしょう。
雰囲気としては楽しげなはずなのですが、どこか操られているようにも感じます。
決して自らの意思で楽しんでいるわけでは無いのがとても印象的でした。
恐らく歌詞の意味がPVにも反映されているのではないでしょうか。
女性達が被っているお面はみんな無表情です。
そして天狗は女性達を操っている様にも感じます。
R指定のメンバーたちはきっと「お客」なのでしょう。
少女の切ない境遇を歌った歌詞を解説!
幼少期の思い出
暮れる都 手鞠遊び 懐かし
今亡き祖母の顔思い出せるだろうか
出典: 波瀾万丈、椿唄/作詞:マモ 作曲:マモ
楽しかった幼少期の思い出を思い返しているのでしょう。
幼い頃、夕暮れ時に外で鞠を使って遊んだ思い出。
祖母の顔すらもしっかりとは覚えていないほど、幼い頃に売られたと考えられます。
もしかすると祖母は唯一優しくしてくれた存在だったのかもしれません。
懐かしい思い出というのは大半が幸せだった出来事ではないでしょうか。
忘れたいほど悲しい事柄を思い出しても「懐かしい」とはなりません。
その頃に戻りたいという気持ちすらも感じ取れる歌詞でした。
季節は五月
五月 哀しきかな 鯉幟をやいやいと
燃やした竹薮は確か此処だった
出典: 波瀾万丈、椿唄/作詞:マモ 作曲:マモ
「こいのぼり」というのは男の子の存在を指します。
少女には男の兄弟がいたのでしょう。
昔は家の跡継ぎとなる男性が産まれる事をとても喜びました。
女性差別がひどかった為、貧しい家に女の子が生まれると身売りさせられたのです。
きっと少女の家庭でも、男の兄弟はとても良くされたのでしょう。
その事が少女には悲しく、兄弟の物であるこいのぼりをこっそりと竹藪で燃やしたのでしょう。
その竹藪を見て、悲しい記憶がよみがえってきてしまったと想像できます。
少女にとって五月は哀しい季節なのかもしれませんね。
子守唄の主は?
子守唄 響くは薮知らず
『よい子はねんねしな おやすみ』
出典: 波瀾万丈、椿唄/作詞:マモ 作曲:マモ