まさにタイトル通り「マカロン」な二人です。
他人同士ですから、意見や考え方がすれ違ってしまうことがあるのでしょう。
それでも二人はそのまま離れて行ってしまうことはなく、「背中合わせ」。
クリームでくっつくマカロンのように、二人で一つなのです。
これはお互いが想い合っているからこそ離れずに「背中合わせ」で済んでいるのでしょう。
崩れそうな関係がマカロン
崩れそうでもきっと
これを幸せと云う
出典: マカロン/作詞:Ra-U 作曲:Ra-U・亀田誠治
こちらも「マカロン」を想起させるフレーズです。
一般的にマカロンといえば、メレンゲで作られた軽い食感が人気のお菓子。
その軽い食感ゆえに、作るのは難しい割りに少しの衝撃で簡単に崩れてしまいます。
同様に、二人の信頼関係は一朝一夕でできるものではありません。
しかもちょっとした言動や考え方のすれ違いによって、簡単に崩れてしまいそうな関係でもあります。
でも、その軽い食感がマカロンの人気の秘密。
二人の関係も、崩れそうで崩れない絶妙な関係性だからこそ「幸せ」なのではないでしょうか。
波風の立たない関係では、お互いの存在が当たり前になって「幸せ」を感じづらくもなってしまいますから。
そう、この楽曲では「幸せ」を「マカロン」に例えているのです。
一口の幸せがマカロン
君が少しでも笑えば
浮つく Dreamer
出典: マカロン/作詞:Ra-U 作曲:Ra-U・亀田誠治
君が少しだけでも笑うと、僕は浮つくくらいに嬉しいのです。
僕は理想を追いかけては立ち尽くしてしまう「Dreamer」ですが、君がいるだけで幸せなのでしょう。
だからすれ違ってしまっても「背中合わせ」、つまりとにかく近くにいようとしているのです。
君が笑うだけで嬉しくなってしまうところも、一口だけで幸せを感じられるマカロンに似ている気がします。
甘い関係がマカロン
You’re mine oh mine 甘いの嫌いじゃないよ
いないよ待ってだって君と
離れられない
That’s how We Are
Nanananana yeah
(Dreamer)
Nanananana yeah yeah yeah yeah
出典: マカロン/作詞:Ra-U 作曲:Ra-U・亀田誠治
リズミカルに「ai」で韻を踏むフレーズが印象的です。
そしてまたも、マカロンに即した「甘い」というワードが出てきました。
「離れられない」は二つのマカロンがクリームでくっついている様子とかけられています。
マカロンは甘くておいしいお菓子ですが、その甘さを苦手とする男性も多いのが事実です。
でも僕は、その甘さを「嫌いじゃない」と感じています。
それは単にマカロンの甘さについてと、二人の甘い関係性のことでしょう。
「離れられない」くらい君が大切で、君の代わりは「いない」。
それが僕と君の在り方(=That’s how We Are)なのです。
そんな二人の関係性に似ているから、僕はマカロンの甘さが嫌いにはならないのだと解釈しました。
愛をくっつければマカロン
怒った横顔に
辻褄合わせ
膨れっ面に愛を
Help me cuz its on you
出典: マカロン/作詞:Ra-U 作曲:Ra-U・亀田誠治
君が怒ったときに辻褄を合わせるとは、どういうことでしょう。
1番の歌詞では、すれ違うと背中合わせになっていました。
そしてここのフレーズで、怒っている君は横を向いています。
君がこちらを向けば、その膨れっ面に対して愛のキスを届けられるのです。
君にこちらを向いてもらうために僕が右往左往している様子を「辻褄合わせ」と表現しているのでしょう。
こちらのフレーズも、マカロンを彷彿とさせます。
膨れたメレンゲに愛=クリームを付ければ、二人はくっついてマカロン=幸せの完成です。
また、「膨れっ面に愛」というフレーズは「泣きっ面に蜂」という慣用句にかけられています。
「泣きっ面に蜂」は不幸が重なることの例えです。
それに対し、「膨れっ面に愛」はご機嫌斜めな君をハッピーにさせる魔法の呪文のような印象を受けます。
二人の関係を崩さない努力を解説!
なぜ先に謝るの?
天気予報と
君のご機嫌
雨模様ならきっと
ゴメンって僕から言う
理屈はどうでもいいから
出典: マカロン/作詞:Ra-U 作曲:Ra-U・亀田誠治
天気が雨模様であることは、紛れもなく僕のせいではありません。
でもそんな理屈はどうでもよく、僕は君に謝るようです。
同様に、君の機嫌が悪い時も理屈はどうあれ僕は君に謝ります。
天気は人の力ではどうすることもできず、文句を言わずに受け入れるしかありません。
それと同じように、君の機嫌に関しても僕の説得や理屈で解決できるものでもないのです。
ましてや機嫌が悪いことに対して文句を言ってしまえば、喧嘩になってしまい関係にヒビが入りかねません。
それを僕は知っているから、先に謝ることで君の機嫌をさらに損ねないようにしているのではないでしょうか。
僕と君は、ちょっとしたことで簡単に崩れてしまいそうなマカロンのような関係。
その関係が崩れてしまうことがないのは、お互いのこうした気遣いによるものなのかもしれません。