修二と彰という2人は「青春アミーゴ」の世界の中ではドラマとは違った関係です。

最初の歌い出しは、修二(亀梨和也)です。

彼の持っている携帯電話が突然なりだし、不安を感じながらも受話器を耳に当てます。

「ミ・アミーゴ」というのは、スペイン語で「友達」という意味があり、”親友”といった感じでしょうか。

次に歌い出すのは彰(山下智久)です。

電話の先で彼が、親友に助けを求めていることが分かります。

「例の奴等」という言い方から、闇の組織を感じさせます。命の危機を感じるほどの切羽詰まった状況だということがわかります。

イントロからもどこかハラハラするような緊張感が伝わってきますね。

2人で助けあっていた親友が窮地に立たされ、携帯を握りしめて焦っている様子が浮かんでくる歌詞です。

電話口から聞こえてきたのは「もうダメかもしれない」と諦めるような助けを求める言葉でした。

居場所を聞こうとしていた時、電話が切れてしまいどうしようもなく立ち尽くすしかない状況。

その電話が切れた時、修二は2人の運命が裂かれて別々のものになったような嫌な予感を感じます。

電話を掛けてきた彰はどうなってしまったのでしょうか。

友情以上の絆

SI俺達はいつでも2人で1つだった地元じゃ負け知らずそうだろ
SI俺達は昔からこの街に憧れて信じて生きてきた
なぜだろう思いだした景色は旅立つ日の綺麗な空抱きしめて

出典: 青春アミーゴ/作詞:ZOPP 作曲:SHUSUI

ここでサビが始まり、2人の回想のような描写が入ります。

冒頭の表現から、2人がただの友達を超えた存在であることが分かります。

一心同体や運命共同体といったような、2人の関係は強い絆で固く結ばれています。

ただ一心不乱に彰を探す修二と、修二が必ず来ると待っている彰。

彼ら2人の脳内にふと思い浮かんだのは、同じ光景でした。

故郷から旅立ち、昔から憧れていた「この街」に向かう時に見上げた綺麗な空

なぜこんな懐かしい景色が思い浮かんだのか。

それは彼らが親友にもう会えないかもしれない、と思ってしまったからなのでしょう。

たどり着いた先にある悲しみ

辿り着いた暗い路地裏しゃがみこんだあいつがいた
間に合わなかったごめんな

やられちまったあの日交わした例の約束守れないけど
お前が来てくれて嬉しいよ

震える手の平を強く握った

出典: 青春アミーゴ/作詞:ZOPP 作曲:SHUSUI

電話が切れた後も、親友の危機を感じ取って必死に探し回ったことは想像に難くありません。

そして、やっと見つけたけれど、例の奴らに捕まりひどい目にあわされたのでしょう。すでに重傷で命がこと切れる直前であることが分かります。

彰が命を懸けてまで戦ったのは、田舎の町を旅だった理由であり、2人の夢のため。

アウトローな世界であれば、ヤクザやマフィアの頂点に立つためでしょう。

そして、最後に力を絞り、後は任せたと手をつないだのです。

ハードでドラマティックな展開に、ぐっと胸を掴まれます。

自分ではもう夢を叶えることができないと思った時にそのあとを任せられる存在は、とても貴重なものです。

修二と彰はそれに値する絆を結んでいたからこそ、彰は修二に夢を任せられたのでしょう。

そう思えるほどに心から信頼できる親友に出会えたことは奇跡に近いことです。

2人の絆の深さを感じると共に、運命で結ばれていたのだと感じられます。

そして、その絆はどんなに時が経とうと変わらないはずです。

たとえどんな過酷な運命が修二に待ち受けていようとも彼の心の中には彰がいます。

彰の存在が、これから先もずっと修二の心の支えになるのではないでしょうか。

そういった男同士ならではの熱い友情が読みとれます。

2人の夢見た未来

SI俺達はあの頃辿り着いたこの街全てが手に入る気がした
SI故郷を捨て去りでかい夢を追いかけ笑って生きてきた
これからも変わることない未来を2人で追いかけられると夢見てた

出典: 青春アミーゴ/作詞:ZOPP 作曲:SHUSUI

再び回想に戻り、また2人の脳裏には故郷を後にして新天地に辿り着いた頃のことが2人の脳裏に思い浮かびます。

故郷を出てしばらく経った後、やっとの思いで2人は新天地に到着しました。

この街に来た時は、無敵の俺達ならこの街でも負け知らずといった全能感に溢れて、何でもできる気がしました。

2人一緒ならどんな夢も叶えられると信じていたのに彰がやられてしまい、その夢は潰えてしまったのです。

そんなあのころの記憶が頭にフラッシュバックします。

夢を抱いていたあのころの無敵の2人に戻れたらという淡い幻想を抱いて・・・。

最後の部分も「2人で追いかけられると夢見てた」と過去形で終わってしまっています。

このことからも2人で夢を追いかけられるのは、もう叶わないことなのだということが読み取れます。

最後に漂う切なさ

SI俺達はいつでも2人で1つだった地元じゃ負け知らすそうだろ
SI俺達は昔からこの街に憧れて信じて生きてきた
なぜだろう思いだした景色は旅立つ日の綺麗な空抱きしめて

出典: 青春アミーゴ/作詞:ZOPP 作曲:SHUSUI

サビでは、こんなことになるなんて想像もしていなかった時代のことを歌っています。

笑いながら、大きな夢や希望を抱いていた頃・・・しかし、現実は目の前で親友が命を落としかけているのです。

その差に疑問や怒りなど様々な感情が沸き上がってくるのを感じます。

最後に旅立つ日の景色を思い出すのは、今度は1人で旅立たなくてはいけなくなったからかもしれません。

昔は2人で共に強くなって夢を叶えようとしていたのに今は1人で夢を追いかけなくてはいけない。

彰の先が短いと知った後では、同じ歌詞でも違ったストーリーを感じることができますね

彼ら2人の脳に映っている景色はあの日の故郷を去って旅立った綺麗な空。

それは変わりませんが、意味合いが変わってきます。

彰にとっては走馬灯のように今までの楽しい思い出をフラッシュバックしている。

対して修二にとっては彰が居なくなってしまうことを偲んで、これまでの記憶を思い出している。

改めて見ると、そんな2人の思い残しのような寂しい歌詞に聞こえてきます。

昔の楽しかった思い出と今の独りで進んでいかなければならない虚しさが混ざっているのかもしれません。

修二が思い出した空の色も綺麗だというのに、どこか悲しげに感じますね。

まとめ

いかがでしたか?

大ヒットした「青春アミーゴ」は物語テイストで作られているので、そのワイルドでアウトローな世界をスッと想像することが出来ますよね。

ぜひ、その歌詞の世界にも注目して聴いてみてください!

大きな夢を叶えるために、2人で戦っていく男たちの友情。

ドラマの中のキャラクターの設定にも、とても合っています。

その点では主題歌として、ドラマにぴったりな曲に仕上がっていますね!