HYの「366日」ってどんな曲?
時代を越えて愛されるHYの代表曲
「366日」は、2008年4月16日に発売された、HYの通算5作目のアルバム「HeartY」に収録されている楽曲です。
当時大人気だった携帯小説を映像化したドラマと映画「赤い糸」の主題歌としても話題になりました。
ピアノボーカル・仲宗根泉による物悲しくも美しいピアノの旋律とストリングスの音色。
そして同じく彼女による、情動感たっぷりに歌い上げられた楽曲の歌詞。
この曲は想いを寄せる相手への、届かない気持ちが込められた歌となっています。
自分の想いが叶うことはないと知っていた。
だから、そばにいられるだけで幸せだと思っていたのに…。
それすらも少しずつ叶わなくなり、いつしか2人は離れ離れに。
それでも、愛した人のことを簡単に忘れられない。
誰かに恋をするということの辛さを、その辛さに寄り添うように歌われた楽曲ですね。
「366日」の歌詞を徹底解釈!
長年、非常に多くの人々に愛されてきたこの曲。
それもあって、これまでに名だたる多数のアーティストがこの曲をカバーしています。
それだけこの曲が、音楽リスナーだけでなく同業者のアーティストにも愛されているということですね。
「366日」は別れた恋人を思い続ける切ない恋愛ソングです。
そして、タイトルの「366日」という言葉に込められた想いとは…?
歌詞に込められた切実な思いとは?
「それでもいいと思える恋」とは?
それでもいい それでもいいと思える恋だった
戻れないと知ってても 繋がっていたくて
初めてこんな気持ちになった たまにしか会う事出来なくなって
口約束は当たり前 それでもいいから
出典: https://twitter.com/KoiUta5/status/916140847640358912
相手の気持ちが自分から離れてしまい、振られてしまった女性の気持ちでしょう。
もう付き合っていた頃には「戻れないと知ってても」、別れた恋人のことが好きな女性は、なんとかして繋がりを保とうとします。
会えなくなってしまうことがこんなにも怖いなんて。
「初めてこんな気持ちになった」という言葉には、別れて初めて、自分にとって彼がどれだけ大きな存在かを思い知ったという思いが表れています。
たまにしか会えなくなり、やっと会えると思っても約束は果たされないことも多々。
「それでもいいと思える恋」という言葉には、そんな風に軽く扱われても、繋がってさえいられるのならと思うくらいの恋という切実な思いが込められているのですね。
絶対に叶わない願い
叶いもしないこの願い
あなたがまた私を好きになる
そんな儚い 私の願い
今日もあなたに会いたい
出典: https://twitter.com/syouta_doooga/status/911942878322073600
「あなたがまた私を好きになる」なんて叶いもしない願いを抱いてもどうしようもないとわかっていても、「今日もあなたに会いたい」と思ってしまう「私」。
正しいとか、報われるとか、そんなことはどうでもよくて、ただ会いたいという気持ちだけに動かされている姿が伺えます。
彼女自身も、自分のこの願いが叶うことなどないとわかっているのでしょう。
それほどまでに、彼が自分から離れてしまっている、ということは決定的なものでした。
けれども文字通り、何を犠牲にしてでもいいから。
あなたがまた私を好きになってくれますように。
いえむしろ、また好きになってくれなくてもいい、また笑顔で会えるだけでもいい。
そんな簡単そうに見えることすら、もう二度と叶うことはない願いなのです。
けれど彼女は、それを願わずにはいられません。
なぜなら彼女はまだ、彼の事を強く強く想い続けているからです。
ついに会うことさえ拒まれるようになり、行き場のない想い
それでもいい それでもいいと思えた恋だった
いつしかあなたは会う事さえ拒んできて
出典: https://twitter.com/ckpree_/status/813678598452191232
いつも約束を守ってもらえなくても、たまに「あなた」と会えさえすれば、繋がってさえいられれば、「それでもいい」と言い聞かせてきた「私」でしたが、ついに「あなたは会うことさえ」拒むようになっていきます。
「私」の想いはますます行き場をなくすばかりですよね。
再びあなたが私のことを好きになってくれるのは難しいことだと、彼女ももちろんわかっています。
人の心は、他人によってそう簡単に変えられるものではありません。
だからこそ、私を好きでなくてもいい。会ってくれるだけでいい。
そんな僅かな願いすらも叶わなくなった時、彼女はどれほどの悲しみに襲われたことでしょう。
ですが会ってすらくれない、ということ。
それは彼女を好きな気持ちがもう一欠片も残っていない、ということとも同義です。
会いたいと思えない人間を好きな人間は、この世にはいません。
それは同時に彼女の希望が、彼の振る舞いによってすべて打ち砕かれてしまった、ということでもありました。