主人公は、毎日楽しく吞気に過ごしていたわけではありません。

10代ならではの苦悩や葛藤と戦いながら、それでも恋人との関係をどうにか大事にしようと頑張っていたのです。

自分のことで精一杯ではあるけど、恋人に対して情があるから何とか関係を続けようと努力していたのでしょう。

しかし「大切にできなくて~」といっているので、最終的には主人公に限界が訪れてしまい、別れてしまったようです。

もちろん、努力をしていたのは主人公だけではありません。

恋人のほうも、さまざまな苦悩や葛藤と戦いながら、主人公との関係を保とうと頑張っていました。

でも主人公に対する愛情はすっかりなくなっていたのでしょう。

恋人も自分自身の感情に噓をつきながら、無理に関係を続けていたようです。

2番~ラストの歌詞

将来の話を無理にする2人

無理して笑ってた
さよならを言いたくなくて
無理して喋ってた
将来の話を

出典: 青春脱衣所/作詞:Karin. 作曲:Karin.

主人公も恋人も、お互いに無理をしていることを薄々感じ取っていたのでしょう。

愛情がなくなってしまった今、さよならを告げるのが本当はベストな行動だと感じています。

それでも、主人公はさよならを告げるのが嫌で、また無理をして恋人との関係を保とうとしているようです。

愛情はないけれど、将来の話を無理にでもすれば、2人の未来について少しは前向きな気持ちになれるのでは…。

そう考えたから、愛情がないのに将来の話をいきなり持ち出したのだと思います。

恋人を傷つけたくないから…

無理して付き合ってた
君に隠してたくて
無理していたかった
このままが良かったから

出典: 青春脱衣所/作詞:Karin. 作曲:Karin.

愛情がなくなってしまったことを恋人に悟られたくないと思っている主人公。

きっと愛情がないことを知られてしまったら、恋人を深く傷つけてしまうと思ったのでしょう。

それに愛情がなかったとしても、このままダラダラと恋人と付き合い続けるのはある意味とても楽です。

失恋をして寂しさと戦ったり、新しく恋人を見つけたりするのは、それなりに労力が必要になりますからね。

一緒に住んでいたけれど…

狭すぎる世界で 狭すぎる四畳半で
私は何も知らなかった
君の過去も知らない 君の名前もわからないの
僕は嘘をついたんだ

出典: 青春脱衣所/作詞:Karin. 作曲:Karin.

「四畳半」という言葉が登場しているので、恐らくこのカップルは同棲(もしくは半同棲)の状態なのでしょう。

一緒に過ごす時間は長かったけれど、主人公は恋人のことを深く知りませんでした。

恋人の過去や名前(恐らく苗字?)すら把握していなかった主人公。

恋人に対して本当に興味があるのだったら、過去や名前についての話も聞くはずです。

それをしなかったということは、恋人に対してさほど興味がないということなのでしょう。

恋人のことを愛しているように見せかけて、実は情があるだけで、全く愛していませんでした。

自分の心の叫びを伝えたけど…

叫んだ
なのに君には1つも届かない
走った
なのに君には追いつけない

出典: 青春脱衣所/作詞:Karin. 作曲:Karin.

主人公は自分の気持ちを、恋人に対してぶつけることもあったのでしょう。

自分の心の叫びを伝え、どうにかして恋人の気持ちを理解しようと頑張っていたのです。

しかし、主人公のその努力が恋人に届くことはありませんでした。

努力をするだけでは、冷え切った関係を元に戻すことはできないということなのでしょう。

主人公が無理をし続けた理由は?

無理して笑ってた 無理して喋ってた
無理して付き合ってた 無理していたかった


この醜い世界で この小さな街で
大切にできなくてごめんね
もう会うことはないね もう何も残らないね
君は、、、
狭すぎる世界で 狭すぎる四畳半で
私は何も知らなかった
君の過去も知らない 君の名前もわからないの
僕は嘘をついたんだ

出典: 青春脱衣所/作詞:Karin. 作曲:Karin.

それにしても、主人公はなぜこんなに無理をしていたのでしょう。

きっとその理由は"恋人を簡単に捨ててしまう自分が許せないから"なのではないかと思われます。

恋人にさっさと別れを告げて、新しい恋人を作ることも主人公にはできたはずです。

でも「自分の気持ちが冷めたから」という理由で人を傷つける人間になりたくなかったのだと思います。

良くいえば「優しい人」、悪くいうなら「自分に噓をついて行動する偽善者」なのかもしれません。

しかし、見せかけの愛情だけでずっと乗り切れるほど、恋愛は甘くありません。

無理をしているままだと、いつかは限界が来て別れが訪れてしまうのでしょう。

タイトルの意味を考察!