この歌詞部分が伝えたいことは、「目立たなくても堂々としていれば良い」ということです。

同時期に咲く桜のせいで、梅の花は霞んでしまいます。

それでも立派に咲き誇っている姿が頭の中に浮かんでくるのです。

これは私たちの世界でもいえることではないでしょうか。

自分に自信が持てずにめげてしまったり、諦めてしまう。

自分より優れた人がいたら、比べてしまいやる気をなくしてしまうこともよくある話です。

しかし梅の木はどれだけ目立たなくてもそこに咲き続けています。

周りなど関係ないのです。

ただ自分の正しいと思った道を進めば良い。

まるで梅の木がそう教えてくれているような印象を歌詞からは感じ取ることができます。

力強い励まし

伝わるパワー

咲き誇れ 梅の花
桜のようには なれぬけど
雪の重みに耐えて 生き抜いた
その誇りで 春を照らせ

出典: 梅/作曲:前山田健一 作詞:前山田健一

サビ部分の歌詞です。

やはりこの部分からも、たくましさと強さを感じます。

そして歌詞は梅の木を応援するような文章になっているようです。

梅の木も長い長い冬を、桜の木同様に越えてきました。

それは辛く厳しい時間だったことでしょう。

「辛い経験を乗り越えた梅の木よ、もっと堂々と咲き誇るんだ!!」。

そのような強い励ましがこの歌詞部分には込められているようです。

歌詞の意味とは

この部分は梅の木だけに言っているのではありません。

同じ悩みを持った私たちにも向けられた応援なのです。

何かに向けて努力をしたり、辛い特訓を乗り越えてきた。

それがすぐに身を結ばないことも多いでしょう。

すると人は挫折をしてしまったり、自信を失くしたりしてしまいます。

しかし身を結ばなかったとしても良いのです。

努力したり辛い思いをした経験があるのですから。

経験は人を成長させます。そして自分の自信に繋がっていくのです。

この歌詞の意味にはこのような想いが込められていたのではないでしょうか。

そこに気づかせてくれる熱い想いを読み取ることができました。

1人ではないと気づかせてくれた

舞い上がれ 梅の花
ひらり ひらひらと 散ってゆく
誰か一人は 必ず 見てるから
その人のため 花を咲かせろ

出典: 梅/作曲:前山田健一 作詞:前山田健一

梅の木が花びらを散らしている様子が自然と頭に浮かびます。

しかし桜のように、花が散っても話題にはされていないようです。

それでも健気に花を散らしアピールをしています。

花は散り際が一番美しいといわれるほど、花にとっての最大の見せ場なのです。

自分の見せ場の時に誰も見てくれていないなんて悲しさが溢れてきます。

でも誰も見てくれていないなんてことはありません。誰かがちゃんと見てくれているのです。

0と1では全く違います。

1人でも見てくれる人がいるだけで散らし甲斐が出てくるのです。

1人ではない。周りにはちゃんと向き合ってくれる人がいる。

そんな大事な支えに気づかせてくれる歌詞がこの部分でした。

太い信念

自分だけにしかない 生き方で
このきらめく 春を歌え

出典: 梅/作曲:前山田健一 作詞:前山田健一

桜には桜の生き方が、梅には梅の生き方があります。

桜は花びらが食べられたり、梅は香りが強かったり、それぞれに良いところがあるのです。

桜と梅では同じ植物の仲間とはいえ、特徴が全く違うことがここからわかります。

違うのですから比べても仕方がないのです。

これは私たちにも同様のことではないでしょうか。

同じ人間という分類の中でも他人と比べてしまいます。

あの子は私より目が大きい。あいつは僕より足が速い。

自分と他人を比べて劣っている所を見つけては気にしてしまいます。

でもそんなことは関係ないのだと。

自分には自分にしかないオリジナルの人生があります。

その自分だけの生き方や自分のやることにもっと自信を持って良いのだと。

まるでそんな後押しをしてくれているようなメッセージが、ここには込められているのでないでしょうか。

夢を叶えるチャンス1度じゃない

はかなく 散って 踏みにじられたって
いつかの春に
夢を叶える

出典: 梅/作曲:前山田健一 作詞:前山田健一

これからも幾度となく、馬鹿にされたり非難を浴びることもあるでしょう。

しかしだからといって夢を諦めてしまってはいけないのです。

夢を目指していて折れてしまってもチャンスは1度ではないのだと。

また次のチャンスが必ず回ってきます。何度失敗してもいいのです。

1度の挫折で諦めるのではなく、何度失敗しても挑戦を繰り返す事が大事だといっているのではないでしょうか。

諦めなければ夢はいつか必ず叶う。

夢を諦めかけている人への熱い応援がここには込められていたのです。