「アンパンマンのマーチ」は特攻隊の歌?
誰しも社会の時間などで日本の歴史を学ぶ時に1度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
正式には特別攻撃隊。
その身を武器に、いや、犠牲にと言った方が正しいかもしれません。
生存の確率は無視して必死の攻撃をした人たちがいました。
なぜ急に特攻隊?アンパンマンみたいな平和な世界に関係ないでしょ!と、思う人の方が多いでしょう。
しかし、こんな噂があります。
アンパンマンを描いたやなせたかしの弟がなんとその特攻隊員であり、その弟に向けて書いた曲が「アンパンマンのマーチ」であると。
実際、作詞はやなせたかしが行なっています。
果たして本当にそうなのでしょうか。
歌詞を分析してみます。
「アンパンマンのマーチ」の歌詞を紐解く
そうだ うれしいんだ いきる よろこび
たとえ むねの きずが いたんでも
出典: アンパンマンのマーチ/作詞:やなせたかし 作曲:三木たかし
導入部分は生きる喜びを歌っています。
ということは、残された人々の言葉なのです。
特攻隊として旅立って帰って来なかった弟を偲びながら、残された私たちは生きていることを今まで以上に尊く感じています。
なんの ために うまれて なにを して いきるのか
こたえられない なんて そんなのは いやだ!
出典: アンパンマンのマーチ/作詞:やなせたかし 作曲:三木たかし
私たちは普段、漠然と息をして、日々を生きています。
その意味を、目的を意識しながら生きている人は少ないのではないでしょうか。
また意識していたとしても、明確な答えを出すことは難しいことです。
しかし、特攻隊員は違います。
人生をひとつの明確な意志を持って全うしたのです。
いまを いきる ことで あつい こころ もえる
だから きみは いくんだ ほほえんで
出典: アンパンマンのマーチ/作詞:やなせたかし 作曲:三木たかし
残された私たちは心を熱くすることが出来ます。
生きていることを感じることが出来ます。
だからこそ、特攻隊員が作ってくれた世界を生きていかなければならないのです。
そうだ うれしいんだ いきる よろこび
たとえ むねの きずが いたんでも
ああ アンパンマン やさしい きみは
いけ! みんなの ゆめ まもるため
出典: アンパンマンのマーチ/作詞:やなせたかし 作曲:三木たかし
こうやって読み解いていくと、アンパンマンを特攻隊員であったやなせたかしの弟に重ねてしまいます。
みんなが安心して夢を目指せるように、暮らしていけるようにと、進んでいったのが特攻隊員たちだったのではないでしょうか。
なにが きみの しあわせ なにをして よろこぶ
わからないまま おわる そんなのは いやだ!
出典: アンパンマンのマーチ/作詞:やなせたかし 作曲:三木たかし
ここで言う「きみ」は誰を指すのでしょうか。
特攻隊員として旅立っていった弟なのでしょうか。
旅立った弟が残された私たちに望むことを知らないまま、のうのうと生きていくのは弟の死に報いることが出来ません。
では、その特攻を無駄にしないためにはどうしたらよいのでしょうか。
わすれないで ゆめを こぼさないで なみだ
だから きみは とぶんだ どこまでも
出典: アンパンマンのマーチ/作詞:やなせたかし 作曲:三木たかし
それはどんなにつらくても堪え、自分の夢を諦めないことです。
夢を持って生きていくことこそ、残された私たちの使命であり、忘れてはならないことなのです。
その夢を絶やさないことが特攻隊員たちの夢だったのではないでしょうか。
そうだ おそれないで みんなの ために
あいと ゆうき だけが ともだちさ
ああ アンパンマン やさしい きみは
いけ! みんなの ゆめ まもるため
出典: アンパンマンのマーチ/作詞:やなせたかし 作曲:三木たかし