オリジナルはR&BユニットSugar Soulの大ヒット曲
1997年にデビューし、日本のR&B黎明期を支えたユニットとして知られるSugar Soul。
翌年にはMISIAや宇多田ヒカルといった今やR&Bの大御所といえるアーティストがデビュー。
1990年代末から2000年代にかけ、日本のR&B界は目覚ましい勢いで進化を遂げていきました。
Sugar Soulと言えば、なんといってもボーカルaicoのソウルフルで力強い歌唱が魅力的です。
最大のヒット曲となったのが1999年にリリースされたシングル曲「Garden」。
その後、2000年リリースのアルバム『うず』にも収録されています。
オリジナルにはDragon Ashのkjが参加した
オリジナルの「Garden」でフィーチャリングとして参加したのがDragon Ashのボーカルkj(KENJI FURUYA)です。
ミクスチャーロックのバンドとあってラップやギター演奏も得意とするkj。
「Garden」ではラップパートで参加する他、作詞作曲にも関わっています。
Sugar Soulと音楽制作をすることは、いわば才能と才能の掛け算。
R&Bにヒップホップの要素を巧みにミックスし、名曲づくりに大きな役割を果たしました。
トラックの元ネタはメアリー・J. ブライジのリアル・ラヴ

「Garden」のトラックで参考にされたのは、メアリー・J. ブライジの「リアル・ラヴ」とのこと。
「リアル・ラヴ」ではピアノが旋律を奏で、重低音のベースフレーズを効かせたフラットなトラックが特徴。
一方の「Garden」では、ストリングスが奏でる華やかな旋律をメインにした明るいトラックです。
そのあたりも気にしながら、次に挙げるMay J.のMVと聴き比べてみてください。
昼から始まるダンスパーティにワクワクするMV
フィーチャリングとしてDJ KAORI、Diggy-Mo'、クレンチ&ブリスタが参加

ひとつ屋根の下で乾杯してノリノリな女性たち。
ここはクラブ?と思ってしまうほど昼間から開放的な楽しいパーティです。
そんな雰囲気作りに一役買っているのがDJ KAORI。
本場NYで厳しい競争にさらされながらDJ経験を積んだという彼女。
観客の反応を読み取ってフロアを沸かせる腕前は一流です。
曲はラッパーのDiggy-MO'がクールにメンバーを紹介して始まります。
体全体でリズムを取って生き生きと高らかに歌うMay J.。
その圧倒的な存在感は女神のようではありませんか☆
映画『アナと雪の女王』の主題歌「Let It Go~ありのままで~」を機会に誰もが知るシンガーとなったMay J.。
映画のストーリーの関係もあり、シリアスなイメージでMay J.を記憶している人もいるかもしれません。
しかしこちらではまるで天国にいるかのように、歌を歌う喜びに溢れていますね。
彼女を中心に据えて、Diggy-MO'とクレンチ&ブリスタは華を添え曲を盛りたてます。
集ったアーティストたちはそれぞれ音楽性もキャラクターも違っています。
けれど「Garden」の曲の下、みんなの気持ちは1つとなっているのが伝わりました。
それでは、気になる歌詞を読んでみましょう。
オリジナルからMay J.が受け継いだ歌詞
悲しみは未来への道しるべ
今を満たす 日差し抱かれて La-la あの唄が 囁いている
Oh あの空に蒔いた悲しみは 遠く花になるでしょう
Oh Yeah それは未来へと歩いてゆく道を照らし出す
出典: Garden/作詞:Sugar Soul・Diggy-MO'・ Clench・Mr.Blistah 作曲:Sugar Soul & Kenji Furuya
ポカポカと暖かい楽園から、人々に誘いかけるように唄が聴こえてきました。
悲劇は決して無駄にはならず、希望の種となって花を咲かせます。
咲き乱れる花をたどってゆけば、きっと幸せな未来へつながるはずです。