もう一度

「Once More Again ~もう一度、抱きしめて」というタイトル。

もう一度、そう願うのはそれが叶わぬようになったとき

抱きしめて欲しい。

でも、もうそれは叶わない。

そんな思いが溢れてくるタイトルです。

この曲、歌詞の主人公とその恋人はどんな恋をしていたのでしょうか。

そしてどんな別れを迎えたのか。

もう抱きしめられることも、触れられることもない、腕、そして髪。

消えてしまった恋をもう一度と願う主人公の想いを読み解いていきましょう。

言ってくれたよ、ね

【Once More Again ~もう一度、抱きしめて~feat.May J./LGY】歌詞を解説の画像

「離さない」って言ってくれたはずなのに
今は私ひとりぼっちだよ
そろそろ慣れなきゃダメって知ってる
けど思い出す 君をまだ...ほらね

出典: Once More Again ~もう一度、抱きしめて/作詞:DJ NO.2 作曲:DJ NO.2

一人になるとふと思い出す。

あの時の、あの人の、あの言葉

リアルに表情までもよみがえるあの言葉を主人公は反芻します。

一緒にいてよ

「離れない?」

「離さないよ。」

恋人同士なら何度となく繰り返されるそんな言葉。

言葉はやがて幻となり、泡のように消えてしまう

そんなことはなんとなくわかっていながら、今日もどこかで繰り返されるこのやり取り。

人と人との関係、そして状況はいつどんな風に変化するかは誰にもわかりません。

それ故に、確証のない未来の約束など儚いものです。

しかしながら、愛を誓い、温もりを感じている間。

相手の心を受け止めそしてそこに真実を見るとき。

人はどうなるかわからぬ未来に一筋の光を見ています。

やがて、その光が力を失い目の前から消えてしまったとき。

その現実を受け止めるなければならない痛みと、喪失感を得ます。

言ったよね

今更、確認しようのないこととわかりつつ、悲しみがただただ溢れ出していきます。

どうしようもないこと

毎日の生活は、「いつものこと」の連続と、ときどき新しいことで出来ています。

いつもそこにあること。いつもそこにいること。

そんないつもの当たり前は、なくなって初めてそれがそこにあったことに気付くことも。

恋人がそばにいたこと。

呼びかけにすぐに答えていてくれたこと。

ラインメッセージにいつものスタンプが添付されていること。

当たり前すぎてそれが自分にとって何なのかさえ考えることがなくなっていた。

それが消えてしまったとき。

もう取り返すことができないとなったとき。

その対処法は「諦めること」

そして、それが無いという状態に「慣れること」

それは、何かを得るよりもずっと難しい。

その真実は主人公をますます悲しみに追いやります。

それだけ

【Once More Again ~もう一度、抱きしめて~feat.May J./LGY】歌詞を解説の画像

君がいるなら私それだけでいいよ
ねぇ...どうして気付いてくれないの?
別れ際「幸せにな」なんて言うから
頷くしかないでしょ...

出典: Once More Again ~もう一度、抱きしめて/作詞:DJ NO.2 作曲:DJ NO.2

恋のすれ違いはほんの些細なこと

よく考えたら小さな強がりと、行き違い。

それがやがて大きな後悔につながっていきます。

気付いてよ

約束をなかなか実行してくれない。

ラインメッセージの返信が遅い。

恋人同士だったころ、たくさんの我がままや要求をぶつけ合います。

そんなやりとりの根底にあるのは、「一緒にいたい」という気持ちです。

ずっと一緒にいてよ。私のことを見ててよ。

そう言う代わりに、ついつい要求となって相手に投げてしまうことがあります。

本当にあなたに言いたいことは、ただ一つ

ずっと一緒にいて欲しい。

ただそこにいて欲しい。

そんな当然の想いになぜ気づいてくれないの。

言えなかった一番大事なことが、今になって主人公の心に深くのしかかっているようです。

男と女の違い