切ない乙女心
つばきファクトリーらしい一曲
両A面シングルの一曲として発表された「抱きしめられてみたい」。
カップリングは「意識高い乙女のジレンマ」で2020年1月に発売されました。
もともと若い女の子の切ない気持ちを歌った曲に名曲が多いつばきファクトリー。
「抱きしめられてみたい」もまさにそんな乙女心を一人称で綴った名曲です。
「低温火傷」と同じ作詞作曲
「低温火傷」は2018年発表、メジャーデビュー後、3枚目のシングル曲です。
その後のつばきファクトリーの方向性を決定づけた一曲でもあります。
その作詞、作曲の児玉雨子と大橋莉子が再び組んで作られたのがこの「抱きしめられてみたい」。
発売前から期待していたファンも多かったでしょう。
さて、作詞の児玉が1993年生まれ、作曲の大橋が1996年生まれ。
ともに学生の頃に作詞家、作曲家としてプロデビューを果たしています。
特に児玉はハロプロ関連の曲を数多く手掛けており、つばきファクトリーにも多くの曲を提供しています。
年齢的にもメンバーにとっては姉的な存在なのかもしれません。
待つ人
タイトルを考える
タイトルは「抱きしめられてみたい」。
恋する若い女性が主人公で、おもいびとである彼への想いです。
ですが微妙に距離感を感じる言い回しに感じられます。
まだ抱きしめられたことがないのでしょう。
彼女が彼のことを好きなのは確かですが、彼の気持ちはわかりません。
素直に「抱きしめて欲しい」とは言えない何かがあるようです。
それは彼の問題なのか、彼女の問題なのか、それとも別の何かがあるのでしょうか。
窓の外
外は冷え込んでる
窓は曇ってる
ぼんやり街 眺めるふり
きみはまだ来ない 来ない
出典: 出典: 抱きしめられてみたい/作詞:児玉雨子 作曲:大橋莉子
冬の日、暖かい室内で彼を待つ彼女。彼女がいるのは多分カフェか喫茶店でしょう。
彼を待っていることを周囲に悟られたくないのか、窓の外を見ているふりをしています。
「来ない」が繰り返されることで、彼に対する強い想いが表現されています。
外は冷え込んでる
熱気が籠もってる
口をちゃんと閉じてなくちゃ
「甘えたいな」だとか
「さみしいよ」だとか
こぼしちゃうから
出典: 出典: 抱きしめられてみたい/作詞:児玉雨子 作曲:大橋莉子
彼に甘えたい気持ちが、思わず口をついて出てしまわないようにと気にする彼女。
前段の窓の外を見るふりと合わせると周囲にどう見られるかをすごく気にしているようです。
それとも自分自身の気持ちをごまかそうとしているのでしょうか。