謳っているのは人間に対する闇の部分です。
SNSやインターネットが発達した現代社会。
その中で他者比較はより顕著にみられるようになりました。
SNSは他人のプライベートの生活が丸わかりになります。
そしてインターネットはどんどん個人の才能が見出されていく場所。
他人がより身近に感じられ、他人の成長に自分を比べてしまうのです。
そこに干渉するのが人間のプライドや虚栄心です。
自分を良く見せたり、他者を蹴落としたいという欲求の成れの果て。
それが誹謗中傷や根も葉もない心無い言葉へと変化していきます。
画面の中で写る一人一人が自分の敵のように錯覚してしまう。
出る杭は打たれるという言葉のように、蹴落としあっているのでしょうか。
そんな状況を日常のように感じているほどに感覚がマヒしている私たち。
それに対してこのままでは駄目だと警告しているのです。
何もしないのはもう嫌
Shine Holder
このまま 何も変わらない
勇気あるものに光与えて
気づかないふりするのは嫌 嫌
出典: Shine Holder/作詞:山中拓也 作曲:山中拓也
まるでディストピアのようなこの惨状が続くことを懸念しています。
何とかしないといけないという使命感すら感じられる歌詞です。
いつしか気づいていたけれど気づこうとしていない自分。
ずっと見て見ぬふりをし続けてきたのです。
彼らは音楽を通じて光を与えようとしてきました。
しかし、与えるばかりで変えようとしなかったといっているのです。
そんな自分たちに対して自己嫌悪を抱いしまう。
そしてもう繰り返さない為の覚悟が感じられます。
黒く深い人間の闇
しがらみに囚われては
アホ隠し
数え切れない不祥事
神隠し
私は 許せないから
出典: Shine Holder/作詞:山中拓也 作曲:山中拓也
自分たちの悪く映る部分だけを見せないようにする。
これは現代社会の中やSNS上で煩雑にみられる行為でしょうか。
あーだこーだといっている内に揉み消されてしまうのです。
誰もかれもが自分さえ良ければいいという自己中心的な思考回路。
上記で述べたように、その為なら他人を蹴落とすことも厭わないのです。
そんな状況にここではっきりを声明しています。
自分はそんなことを許さないといっているのです。
相反する双方の感情
変わらない人々
敗退さ 呑気なもんね
毎回さ こうしないとね
敗退さ 呑気なもんね
繰り返しザマを
感情で ごまかして
愛情で リズムとって
最低で 最高だって
いまさら
出典: Shine Holder/作詞:山中拓也 作曲:山中拓也
そんな惨状の中で変わろうとも思わない人々の視点を描いています。
特に負けることに対して大きな感情を持たないのです。
そうして段々と同じ敗北を味わい続けていく。
「感情で~」からは人間の快感への追求が言及されています。
アルコールでネガティブな感情を払拭し、心の穴を埋める。
そして性の欲求で己の鬱憤を取り除こうとしているのです。
最後に「いまさら」と提示されているように、半ば諦めムード。
「このままでいいだろ?」といっているのです。
変わりゆく4人の心情
急ぐことないと
イカレタ鈍間の
言うことなど聴く訳ないでしょう
競う場所すらもう
間違えてしまった
出典: Shine Holder/作詞:山中拓也 作曲:山中拓也
そして視点は変わろうとしているオーラルの視点へ移り変わります。
一切の言葉選びを厭わずに、「イカレタ~」と表現している所がロックです。
そもそもそのような人々が溢れかえる場所が自分にとって合っていない。
上に行こうとする想いを受け止めてくれる世界へと向かおうとしています。
そしてこの目も当てられない世界は「間違い」だと呈しています。