amazarashi【世界の解像度】歌詞の意味を考察します!
楽曲紹介
amazarashiの新曲「世界の解像度」が2020年12月にリリースされました。
令和二年、雨天決行というアルバムの1曲で、壮大な世界観を表現しています。
生と死をテーマに、この世界を見る確度や立場によって変わる視点を描いています。
本アルバムに収録されている楽曲はどれもメッセージ性の強いものばかりです。
秋田ひろむが作詞作曲を手掛け、amazarashiらしい楽曲になっています。
今回は世界の解像度の歌詞を考察していきます。
解像度とは何を示し、最後に何が見えるのでしょうか。
MVで感じる世界観
![](https://img.youtube.com/vi/iwGogQZe-AQ/0.jpg)
MVが公開されており、映像によって楽曲の魅力がより伝わります。
サムネイルを見ると、車の上でカップヌードルを食べている女性。
MV冒頭では2人の男女が登場し、人生を軸に苦悩している模様です。
男性はパソコンを椅子で壊して自分の殻を破ろうとします。
女性は車を爆走させ、叫びながら自分と向き合います。
もがきながらも自分の人生の視点で必死に今を生きる。
最初は何を表現しているのかわからないと思う方もいるのではないでしょうか。
しかし中盤から終わりにかけて何かを感じ、発見していくのです。
また、新しい命を赤ちゃんの手とエコーで表現していますね。
そして最後は何かを決意したような強さを感じます。
斬新であり、取り繕わない様がカッコイイのです。
スマホをもって叫ぶ男性の姿はまさにそれを感じます。
ぜひMVでしか体現できない世界を感じてください。
令和の時代にそれぞれの人生を重ねて
解像度とは?
解像度ときくと何を思い浮かべますか。
一般的に、画質だったり観測対象の描写だったりしますね。
「世界の解像度」でいう解像度とは、視点の違いを指しているのかもしれません。
1つの事象を、離れてみるのと近くでみるのとでは見え方が違います。
木をみて森をみないという言葉がある通り、視点によって変わるのです。
この世界を切り取ってみても当てはまることがありますね。
歌詞の中でも解像度を絶妙な表現で描写しています。
早速歌詞の内容に迫りましょう。
日々の憂いや気持ちを表す歌詞
俯瞰で見れば世の理のような色彩
当事者となり凝視すれば粗悪な落書き
ありえないことが何度起こった 君が生きている間に
その度目を伏せて 無かったことにした 今や忘れた
出典: 世界の解像度/作詞:秋田ひろむ 作曲:秋田ひろむ
生きていると理不尽なことや無念なことも経験します。
一見離れてみると綺麗な色に見えても、近くでみると粗くて汚く映ることもありますね。
人生の中でそんな嫌な場面で何度目を伏せてきてしまったのでしょう。
そしてその中を生き抜くことは簡単ではないと必死さが滲んでいます。
向き合わなければと思う現実から逃げて、見ないようにした過去を振り返ります。
今日も残酷の過密かき分け やるべきことに疲弊して
残す生きていた証拠 合わせる世界の解像度
君の視点 僕の視点 何が見える
出典: 世界の解像度/作詞:秋田ひろむ 作曲:秋田ひろむ
気持ちをざわつかせることが日々起きます。
必死に目の前のことをこなして疲れている日々。
あなたと私の視点では何が見えるか問うています。
歌詞の中で何が見えるかを何度も問いかけてきます。
その度に視聴者は自分と照らし合わせて考えるのではないでしょうか。
もう一度繋ぎ直す
騙し騙され うんざりして耳を塞ぐのは
気持ちは分かるけどそのせいで僕ら生き別れ
もう今更だよ 前か悪とか それより繋ぎ直すんだ
断線したライト 夜は明かりがいる 何はともあれ
出典: 世界の解像度/作詞:秋田ひろむ 作曲:秋田ひろむ
人間の思惑に翻弄され、殻に閉じこもりたくなってしまいます。
だけどそのせいにしてこのまま終わっていくわけにはいかない。
もう一度繋ぎ直すという表現が素敵ですね。 強い意志を感じます。
何を繋ぎ直すのか、それは断線したライトだと歌っています。
前進するためにはライトが必要なのです。
前向きな気持ちが読み取れる箇所ですね。
”何はともあれ”が、つべこべ言っている暇がない雰囲気を出しています。
進むしかないのですね。