藤田和日郎さんの執筆時の思い出
晴れてアニメ化されることになった「うしおととら」。
その主題歌には作者である藤田さんの希望が反映されていました。
彼は「うしおととら」の執筆当時、筋肉少女帯をよく聴いていたそうです。
そこで筋肉少女帯にラブコールをしたところ、彼らも快く承諾。
こうして「うしおととら」と「筋肉少女帯」のコラボレーションが実現したのです。
「混ぜるな危険」とは?
「混ぜるな危険」とはどういう意味なのでしょうか。
何を混ぜたら危険なのか。
これは単純に「うしおととら」の主人公二人を指していると思われます。
さらにもう一つの意味があるかもしれません。
藤田さんのラブコールに応えた筋肉少女帯。
「俺たちが混ざったら最強だぜ!」
藤田さんの気持ちに、彼らがこう返しているようにも考えられますね!
PVでコラボレーション
「うしおととら」を意識した前半部の歌詞
それでは「混ぜるな危険」の歌詞を見ていきましょう。
リズムを大事に
混ぜんな
危険な
やつらが会いすりゃ土壇場
土壇場
しゃないか
混ぜるな危険のねんごろ
土壇場ってその理由(わけ)
そりゃま やつら出会ったからだろ
頼んじゃない諸問題 招く
掛け合わせってのあるのだ
出典: 混ぜるな危険/作詞:大槻ケンヂ 作曲:本城聡章
この歌詞は語呂やリズムを大事に作られています。
「しょうがないか」は「しゃないか」
「それはまあ」は「そりゃま」
「頼んではいない」は「頼んじゃない」
と意味が分かるかどうかギリギリの省略をしています。
歌詞の内容はもちろん勢いも重視しているようですね。
宇宙中敵にまわし おっと
背中合わせで火の海
引き返そか行くのか 愚問
やっちまおうぜ道行き
混ぜるな
そもそも出会うな
取説にさ どんだけ書いてても
無駄さ
混ぜんな
危険な
2人が会いすりゃ土壇場
土壇場
かまうか
混ぜるな危険なねんごろ
出典: 混ぜるな危険/作詞:大槻ケンヂ 作曲:本城聡章
この曲の歌詞は当然ながら「うしおととら」を意識しています。
「背中合わせで火の海」の部分では二人の姿が想像できます。
あとに続く「やっちまおうぜ」はまるで「とら」が言っているようです。
そしてこのサビも、冒頭と同様にリズムを重視した歌詞選びがされていますね。
後半部は「オーケンワールド」が炸裂!
危険な二人組
もう会うことをやめりゃ
それで 事は済むわけだけれど
いやんなるよな気が付きゃ
ふたりぼっち
なんなのカルマかい?
スパンゲン ヴィシャス
女優はダナウェイ
古い例えだ 検索各々で
それだ
出典: 混ぜるな危険/作詞:大槻ケンヂ 作曲:本城聡章
「カルマ」とは生まれる前から運命付けられていたものを意味します。
ここではカルマによって導かれた二人の人物が出てきます。
「スパンゲン」と「ヴィシャス」です。
「ヴィシャス」は「シド・ヴィシャス」のことです。
彼は伝説的パンクバンド「セックス・ピストルズ」のベーシストでした。
そうなると「スパンゲン」は彼の恋人「ナンシー・スパンゲン」のことでしょう。
二人の生活はとても激しいものでした。
特に薬物依存が酷くなってしまってからは壮絶な喧嘩もしばしばあったそうです。
しかし彼らは別れる事はなく、結果的に若くして亡くなってしまったのです。
二人の生き様はのちに「シド&ナンシー」というタイトルで映画化されました。
もう一人「ダナウェイ」という名前がありますがこれは後述しますね。
大槻さんの歌詞には、このように過去の著名人が登場することがあります。
この後にまたサビがあるのですが、特記することがないため割愛します。