大槻ケンヂさんの真骨頂!

愛別離苦、怨憎会苦などと
経文には書いてございます
ところが、そもそも出会うべきでは
なかった者同士の仲、業、情、愛、
これを呼ぶ言葉が見つからない
78〜9年あたりの手毬唄にでも、
ありましたかねぇ

出典: 混ぜるな危険/作詞:大槻ケンヂ 作曲:本城聡章

ここで筋肉少女帯名物「語りパート」が始まります。

愛別離苦」と「怨憎会苦(おんぞうえく)」は仏教用語です。

それぞれ

「愛することと別れてしまった苦しみ」

「憎い相手に会ってしまった苦しみ」

を意味しています。

出会うべきではなかった二人」が離れられない理由。

それは「」や「」を超越しているのではないか。

大槻さんはそう語っているのです。

ちなみに次にある「手毬唄」。

これは1977年公開の映画悪魔の手毬唄」からきていると考えられます。

この作品は「金田一耕助シリーズ」に属するミステリーです。

舞台である「鬼首村」で起きる「女性連続殺人事件」。

殺された理由は、彼女たちが生まれる前に起きた出来事にあったのです。

まさに「カルマ」ですね。

「俺たちに明日はない!」

【混ぜるな危険/筋肉少女帯】フルPVには「うしおととら」のアニメ映像が登場!かっこいい歌詞を解説の画像

ナンシーやシド・ヴィシャス、
ボニーやクライド、
混ぜるな危険と書いておけ

出典: 混ぜるな危険/作詞:大槻ケンヂ 作曲:本城聡章

ここでまた新しい人物の名前が出てきます。

ボニーとクライド」です。

彼らは1967年公開の映画俺たちに明日はない」の主人公達です。

この映画は実在した銀行強盗団を扱った物語でした。

強盗団を結成した最初の二人が「ボニーとクライド」だったのです。

しかし彼らも最後は警察の一斉射撃に見舞われ、絶命してしまいます。

ボニーを作中で演じた女優の名前が「フェイ・ダナウェイ」。

先ほど歌詞に出てきた「ダナウェイ」は彼女のことだったのです。

彼らの行き着く先は...

混じわり
一つに
2人が愛すりゃ正念場
正念場
かまうか
混ぜるな危険のねんごろ
そろそろ行こうぜ冥府魔道

出典: 混ぜるな危険/作詞:大槻ケンヂ 作曲:本城聡章

冥府」は「地獄」のことですね。

シドとナンシー」

「ボニーとクライド」

彼らは出会ってしまったばかりに破滅の道へと進んでしまったのでした。 

まとめ

【混ぜるな危険/筋肉少女帯】フルPVには「うしおととら」のアニメ映像が登場!かっこいい歌詞を解説の画像

今回の歌詞ですが、前半は「うしおととら」を意識した痛快なものでした。

しかし後半は大分殺伐としていました。

アニメで使われない部分ではしっかり「オーケンワールド」を展開していたのです。

攻める姿勢が全く衰えていませんね。

「混ぜるな危険」以後もその姿勢は変わっていません。

昨年の2017年に発表された「エニグマ」。

これはデビュー当初の筋肉少女帯を思わせるプログレッシブな曲でした。

そして今年10月31日には新作「ザ・シサ」も発売が決定しています。

デビュー30周年を迎えた筋肉少女帯。

まだまだ彼らの活躍する姿が見れそうですね!

難解と言われる「氷の世界」の歌詞を解釈してみました。筋肉少女帯の他にも多くのアーティストにカヴァーされる不条理歌詞の名曲

筋肉少女帯も若かりし頃にカヴァーした楽曲「氷の世界」。

井上陽水さんの歌詞世界も素晴らしいので、この記事もオススメです!

無料で音楽聴き放題サービスに入会しよう!

今なら話題の音楽聴き放題サービスが無料で体験可能、ぜひ入会してみてね