SAKANAMONの歌詞は独特の言い回しが特徴。
この曲でも調べないとわからないような単語がちらほらと登場します。
これには「抽象的に捉えてほしい」という想いと「読解する楽しみがある」という想いがそれぞれにあるとのこと。
作詞を担当する藤森も辞書をフル活用するというこだわりっぷりです。
ここからはそんな「ミュージックプランクトン」の歌詞を読み解いていきましょう!
フラフラと漂う自分たちだって
平衡感覚を保つ機能ぶっ壊して
僕は生態ピラミッド退ったネクトンだ
深層に眠る心の片隅泳いで
抗いながら結合の未来ずっと待ってんだ
出典: ミュージックプランクトン/作詞:藤森元生 作曲:藤森元生
ネクトンとは、水面にも水底にも接さず水中を漂う遊泳生物の一種です。
これは他と競うことはやめて、自分たちの好きなことを追求しているSAKANAMONを表したものでしょう。
好きなことをやってフラフラと漂っている自分たちにも、共感してくれる人がきっといる。
そんな想いが込められているように感じます。
自分たちの音楽への期待
正解を来す脳内進行
最終選択が僕らを拵えてはぐるぐると
廻る血液や藉す来歴
さあ何と結び付く
出典: ミュージックプランクトン/作詞:藤森元生 作曲:藤森元生
ここで歌われるのは自ら意思決定してきたことが自分たちを作っているということ。
自分たちが奏でる音楽や、残す足跡はどんな人たちと共鳴するのか。
この部分には、そんな自分たちの音楽への期待が込められているのでしょう。
出会いが歪みとなって
理外の理を専行する思考を培って
僕は食物連鎖則ったプランクトンさ
食べられては複合されストレインとなって
目標の浮遊地点へ向かいぶっ飛ばしたんだ
出典: ミュージックプランクトン/作詞:藤森元生 作曲:藤森元生
決して道理から外れたことをせず、世間の流れに合わせてきた自分たち。
しかしいろんな人との出会いがそんな自分たちに歪み(ストレイン)を与えた。
そうやってやりたいことへとたどり着いたと語るこの部分。
元はアーティストではなく、普通に生きようとしていたことを表しているのでしょうか?
好きなものに気付いた
形態を兆す出入りの最愛伝達が
螺旋階段駆け巡るぐると
満ち足りた鉢から溢れる波
さあ何処に殴り込む
出典: ミュージックプランクトン/作詞:藤森元生 作曲:藤森元生
ここで描かれるのは、自分の好きなものに気付き満たされていく様子でしょう。
自分のやりたいことはわかった。
さあ、これを引っ提げてどんな人に伝えていこうか。
バンドが自分たちの道を見つけたワクワク感が伝わってきますね。
誰かを作る要素に
たわいもない願いかな
名前もない僕らの
絡まった音散らばってよ
君の膜に根を張り
理外が芽生える様に
出典: ミュージックプランクトン/作詞:藤森元生 作曲:藤森元生
少し飛んで締めくくりのCメロの歌詞を見てみましょう。
自分たちのやりたい音楽をやりたいようにやるSAKANAMONのたわいもない願い。
それは自分たちの音楽が誰かを作る一つの要素となることです。
少なくてもいい、共感してくれる人の人生を豊かにしていけたらいい。
そんなバンドの想いが伝わってきますね。