沙田瑞紀さんとsugawaraさんによる音楽ユニット

miida【grapefruit moon】歌詞の意味を徹底解釈!月明かりが照らし出したものとは?の画像

ねごとギタリストであり、コンポーザーも務めた沙田瑞紀さん。

eckeやSYMBOLのドラマーとして活躍するsugawaraさん。

この2人からなる音楽ユニットが、miidaです。

2019年10月に行われた初ライブが早速ワンマン!注目度の高さが窺えますね。

その1か月後に初音源『grapefruit moon』と『Blue』をリリースしました。

今回はその中から、大切な人との繋がりを感じられる『grapefruit moon』をご紹介します!

無限ループの抜け出せない恐怖

このまま逃げよう
終わりのないタイトロープ
スクロールして
被害妄想やめて

出典: grapefruit moon/作詞:Mizuki Masuda 作曲:Mizuki Masuda

歌詞を見てわかる通り、短い文章の積み重ねで表現されていることが特徴的な本楽曲

最低限の表現しかなされていませんが、それ故にリスナーの想像力が掻き立てられますね。

では早速、わたしたちも想像力を最大限に働かせて、歌詞の世界を深堀していきましょう。

なにから逃げ出したいの?

なにやら冒頭から、主人公の身に危機が迫っているかのような雰囲気が漂っていますね。

引用部分2行目にある「タイトロープ」とは、綱渡りに使用される綱のことを指しています。

これが転じて、ときに「危険を冒すこと」や「危険な橋を渡ること」を意味する場合もある言葉です。

1行目には「逃げる」という言葉もありますから、やはり何かしら危機が迫っているのかもしれませんね…。

主人公はいったい何に追われているのでしょうか?

答えを探るべく、引用部分後半も見ていきましょう。

それは本当に危機なのか

さて、引用部分後半に注目してみます。

3行目にあるのは、スマートフォンを使用している人ならなじみ深い「スクロール」という言葉。

指を画面上で上下にすべらせ、閲覧ページを上下に動かす使用方法ですね。

一見すると唐突ですが、前半から繋げて考えてみると「タイトロープ」と関係していることがわかります。

つまり、スマホの画面をなぞってどこまでも続くロープの先を見ているのでしょう。

そして思うのです。「自分の人生、どこまでも不安定だ」と…。

しかし実際には、そのような状況に置かれているわけではありません。

これは主人公が、スマホという小さな機械上で勝手に見つめている未来です。

だからこそ引用部分最後にある通り、それが勝手な妄想なのだと切り捨てているのでしょう。

主人公は何にも追われてなどいませんでした。

ただ自分で勝手に思い込み逃げようと必死になっていただけだったのです…。

大きくて小さい世界で

どれほど無関心でお門違いでも
この宇宙ではたいしたことない

出典: grapefruit moon/作詞:Mizuki Masuda 作曲:Mizuki Masuda

タイトルにも「」とつけられていますが、歌詞中にも関連して「宇宙」という単語が登場していますね。

世の中にはネガティブなことが溢れています。

それは「嫌い」や「やりたくない」などの気分が沈むことだけではありません。

思い通りにいかなかったり、世の中の常識やレールからずれてしまったり…ということも含まれるでしょう。

そんなことが起こると人は、何か重大とんでもない問題を抱えてしまったと錯覚しがちです。

しかしその問題が「重大」で「とんでもない」のは、その人が見ている小さな世界の中だけではないでしょうか。

他の人の世界に置き換えれば…この広い世界に置き換えれば…さらには宇宙規模で考えれば…。

そんなちっぽけな問題なんて、実はたいしたことなかったのだと気がつくでしょう。

前には進めなくて

リヴァーブって?

昨日のことがあと引いて
思い出しちゃうの何度も
オーロラに染まるトンネルの
リヴァーブに酔いしれる

出典: grapefruit moon/作詞:Mizuki Masuda 作曲:Mizuki Masuda