一日で痩せた
二キロも痩せた
お菓子で痩せた 私天才だ
便秘が続いておかしいな
あ私のお腹は自動洗浄機能付き!
出典: 手首からマンゴー/作詞:たかやん 作曲:たかやん
心も身体も壊れかけた主人公は、危険なダイエットに手を出してしまいます。
食事をすべてお菓子で済ませることで、体重が短期間で激減することに喜びを感じます。
そんなダイエットをすれば、誰でも腸の調子を崩すものです。
普通であればその時点で異常事態であることに気付きますが、主人公は気づきません。
「美味しいお菓子を食べて痩せる方法を見つけた私ってすごいじゃん!」
「最近スッキリ出た記憶がないけど、勝手に腸が綺麗になっているのかも~」
この頃には正常な判断もできないほど、心も身体も悲鳴を上げています。
仕事なんてどうでもいい、必要なのはイイ男
男のために外見を磨く日々
仕事二の次
早く爪をツヤツヤに からだ毛を抜き
未来の男が待ってるの!
お金持ち イケメン レディーファースト
出典: 手首からマンゴー/作詞:たかやん 作曲:たかやん
恋愛の苦悩から解放されたくて仕事に打ち込んでいた日々とは一変。
次の男をゲットするために、仕事そっちのけで女磨きに励みます。
次の彼氏に求める条件は、高収入で優しくて顔が整っていること。
前の彼氏なんかより良い男を捕まえてやると奮闘する様子が表現されています。
仕事なんてこの世から消えてなくなれ
妄想で終る私の世界
水商売蔑すむお前は狭い
金玉とーれて死んじゃえっ
知らんけど明日も仕事ファッキュー
出典: 手首からマンゴー/作詞:たかやん 作曲:たかやん
良い男と付き合いたいと思う反面、現実はうまくはいきません。
理想通りの男性は現れず、女性の仕事を見下すような男ばかり。
そんな男には暴言を吐きたくなってしまいます。
良い男も現れず、身体は不調だし心も限界を迎えています。
こんな状態で仕事なんてできるわけがないし、したくないと思うのが普通です。
しかし無慈悲にも明日は変わらずやってくる。
そんな日常に中指を立てたくなる主人公の気持ちが、引用歌詞の最後の言葉に込められています。
愛想笑いもうんざり
いきがって見ても誰も見てくれない
愛想笑い飽きた早よ身内ノリ!
だるいよ だるいよ 面白くないの
助けを求めて今日もこんばんわ
出典: 手首からマンゴー/作詞:たかやん 作曲:たかやん
「彼氏なんていらない」「仕事が楽しいから満足」
そんな強がりは、友達でさえも意外に見ていません。
面白くもないことに口角を上げなければならない毎日。
正直なところ心底しんどいと感じます。
そんな日々から抜けだす手段は、主人公にとってひとつしかありません。
自分の身体を傷つけることだけが、唯一の救いなのです。
こんな私でもいつか幸せになってみたい
眠たくなった 寂しい僕だ
これでもいつか 報われるかな?
出典: 手首からマンゴー/作詞:たかやん 作曲:たかやん
主人公は寂しさを抱えながら眠りにつき、夜明けを待ちます。
眠る寸前にふと思うのは、未来について。
「私も周りの子のように良い人に巡り合えるのかな」
「仕事が楽しいと思えるのかな」
「いつかは必ず幸せになれるのかな」
自分の人生に絶望しながらも、心のどこかで幸せになれるその日を夢見ていることが読み取れます。