ピエロモチーフの衣装

MALICE MIZERといえば、派手な衣装でも有名です。

【月下の夜想曲】では、ギターKöziがピエロをモチーフとした衣装を着ていました。

真っ赤な帽子とヒダの付いた襟、道化師らしい緩い服にマントという姿です。

PVの中でも、ピエロの役を演じています。

2つの人形

人形の願い

人形は哀しそうな…でも嬉しそうな顔して、
屋敷に連れてってと…涙を浮かべ僕に抱かれた

出典: 月下の夜想曲/作詞:Gackt 作曲:Közi

少年はピエロの人形に頼み事をされます。

そのために彼を呼んだのです。

自分では身動きができず、誰かを呼ぶことしかできない状況にありました。

願いを叶えてくれる人が来るのを、長い時間待ち続けていたのでしょう。

長年の願いがやっと叶うというのに、ピエロには喜び以外の感情もあるようです。

そんな人形の表情を不思議に思いながら、示された目的地へと向かいます。

待ち続けていた相手

階段を昇り抜け、光を放ち彼を待つ
少女の人形と互いに見つめ合う

出典: 月下の夜想曲/作詞:Gackt 作曲:Közi

目的地で少年とピエロを待っていたのは、またもや人形でした。

舞台が夜の屋敷というのは、恐ろしく感じます。

そのシチュエーションで出会う人形は、さらに不気味な印象です。

しかし、純粋な少年は気にしていないようです。

不思議なことが立て続けに起こって、怖いと感じる間もないのかもしれません。

相手はフランス人形

待っていた人形とは、恐らくフランス人形でしょう。

Köziがピエロの衣装だったのに対し、同じくギターManaがフランス人形モチーフの衣装でした。

青を基調としたフリルたっぷりのドレスに、金髪の縦ロールのヘアスタイルです。

PVでもピエロの相手役を演じました。

待ち望んだ出会い

綺麗な夜だから…哀しい夜だから
優しく笑って見守ってあげる
寂しい夜だから…最後の夜だから
これからも二人を離したりはしないから

出典: 月下の夜想曲/作詞:Gackt 作曲:Közi

ここから1度目のサビです。

お互いに会える瞬間を待ち望んでいた人形を、少年は優しく見つめます。

人形たちの喜びは、周りで見ていても伝わるほど大きなものだったのでしょう。 

長い間離れていて、彼のおかげでようやく会うことができたのです。

ようやく出会えた2つの人形が、ずっと一緒にいられるようにと願います。

2人の正体

月の光は彼らを…踊る彼らを映し出し、
壁に映る姿は生まれ変わる前のままに

出典: 月下の夜想曲/作詞:Gackt 作曲:Közi

長い時間を経て再会した人形たちは、手を取って踊り始めます。

人形はかりそめの姿だったようです。

空の月に照らされて、正体がシルエットで浮かび上がります。

2人とも生前は人間だったのでしょう。

身分違いで結ばれなかった恋人たちではないでしょうか。

フランス人形は身分の高いお嬢様で、ピエロは使用人の男性です。

前世の記憶を持ったまま、2人とも現在は人形の姿となっています。

生まれ変わって結ばれることもできず、人形の姿では自分で動くことすらできませんでした。

2人には何かの呪いがかけられていたのでしょう。

月には浄化の力があるという説があります。

その力で呪いが解け、2人の真の姿が明らかになったのです。