皆さんは「ステレオ」とは何のことかご存知でしょうか?

そのままの意味で説明すると「右と左のスピーカーから音を出して立体感を演出する音響装置」となります。

LISTEN TO THE STEREO!!(GOING UNDER GROUND)を解説!歌詞アリの画像

対義語は「モノラル」ですね。

こちらは「一つのスピーカーのみで音を出す音響装置」になります。

歌詞の中に「ヘッドフォンを捨てちまってもうっ!」とあります。

この事から「ひとりで殻に籠ってないで、みんなで同じ音楽を聞いて楽しもうぜ!」というメッセージが読み取れます。

Listen to the stereo!! tonight! tonight! tonight!
爆音んで上に上にGO!!
Listen to the stereo!! around! around! around!
いつもくれよBrand new beat!

出典: LISTEN TO THE STEREO!!/作詞:松本素生 作曲:松本素生・河野丈洋

こちらはサビを繰り返している部分になります。

ここでもより一層「みんなで同じ音楽を聞いて楽しもうぜ!」というメッセージを畳み掛けてきます。

爆音で、新しいワクワクするような曲をみんなで共有したい気持ちが読み取れます。

1番のAメロ

Hey! ビートはグッとタイトに ソングライトはちょっとアイロニー
錆びちゃってる古い回路に とっておきを注してオイルプリーズ

出典: LISTEN TO THE STEREO!!/作詞:松本素生 作曲:松本素生・河野丈洋

タイトなドラムとは?

歌詞にあります「タイトなビート」を説明すると、「キレのいいドラム」になるかと思います。

それは主にタイミングと音色で表現されます。

イメージを言葉で表しますと、「リズムにドンピシャなタイミング」で、音はスネアの皮を張った感じの「固めの音」と言った感じです。

つまりどういう意味かと言うと、ここでは「Rockな音楽」と読み取ることができるかと思います。

確かにHIPHOP等のジャンルでも「タイトなビート」と表現することはあります。

しかしそれは意味合いが少し変わってくるように感じます。

(著者の見解では「HIPHOPのタイトな音」だと固め音に比重を置いたイメージになります。)

ここでは「疾走感のあるドラミング=Rock」解釈します。

そして「ソングライトはちょっとアイロニー」と続きます。

アイロニーとは「皮肉、反語」といった意味です。

前述したSEXPISTOLSの所にあった「反体制」に通じるものがありますね。

「錆びちゃってる古い回路」はマンネリ化してる音楽を指しているのかもしれません。

音楽ジャンルというのは、 良くも悪くも似てくるものです。

そこに「とっておきのオイル」=「新しい音」をくれと言っている様に思えます。

共通するBメロ

まだたんねぇ〜!かわんねぇ〜!
いつだって〜手にエモーション

出典: LISTEN TO THE STEREO!!/作詞:松本素生 作曲:松本素生・河野丈洋

「まだたんねぇ〜!かわんねぇ〜!」もっともっと新しい音楽の刺激が欲しいとの、心の叫びの様に感じます。

まさに音楽中毒ですね。

また、エモーションは「感動」、心理学では「情動」という意味になります。

この「情動」とは喜び、悲しみ、怒りと言った広義の感情を示します。

「いつでも手の中に自分の感情を掴んでいるんだぞ!」というメッセージを受けてることができます。

繰り返すサビ

Listen to the stereo!! tonight! tonight! tonight!
ヘッドフォンなら捨てちまってもうっ!
Listen to the stereo!! around! around! around!
見せてくれよ Brand new beat!

出典: LISTEN TO THE STEREO!!/作詞:松本素生 作曲:松本素生・河野丈洋

ここでもこの曲のタイトルで命題の「Listen to the stereo!!」が繰り返されます。

最後の部分が「見せてくれよ Brand new beat!(新しい曲)」となっています。

とにかく刺激的で良質な音楽を聞きたい気持ちがビンビンと伝わってきます。

2番のAメロ

腹いっぱい食って最後に不味かったと書くバイオレンス
バカどもが寝てるあいだに さよならをする今日を最後に

出典: LISTEN TO THE STEREO!!/作詞:松本素生 作曲:松本素生・河野丈洋

個人的にこの曲の歌詞で一番印象的部分です。

「腹いっぱい食って最後に不味かったと書くバイオレンス」の本当の意味は何でしょうか?

著者の見解では「裏表なく、一体感を持って楽しもうぜ」とのメッセージと受け取っています。

実際に料理を頂いていた現場ではニコニコして美味しそうに食べていたのに、ネットには不味いと書く。

匿名性という鎧で自分が守られているから、牙をむき出しにして攻撃する

それこそがバイオレンスだと言っている様に読み取れます。

一方「素直でいればいいじゃないか」との強いメッセージに感じます。

サビでは「ヘッドフォンを外して、みんなで音楽を共有し素直に楽しめばいいじゃん!」と言っています。

つまりはこのメッセージへの布石となっている様に感じます。

また「さよならをする今日を最後に」とあります。

ここから、そんな裏表のある人間的なバカどもでも、一緒に遊ぼうぜと救いの手を伸ばしている様優しさを感じられずにはいられません。