ファンタジーを超えてかなりリアリティのある恐怖です。
生きていて人間が最もいやだと思うことを、攻撃手はなんのためらいもなく実行します。
そして実行する側も何かに操られているという負のループなのです。
どの道行き止まりですね。
そして中々思わせぶりなフレーズも出てきました。
現実を一瞬でも忘れたいのかもしれません。
フラストレーションと闘っていることもよくわかりますね。
ですがここにばかり注目してしまうとよくありません。
テーマがぼやけてしまいそうですし、フラストレーションの背景にあるテーマは重いのです。
すべて夢ならいいのに
「右にならえ
耳をふさげ
働く意味なんか考えるなよ」
「前にならえ
目をつぶれ
考えるから辛くなるんだ」
出典: ラフレシア/作詞:Fukase 作曲:Nakajin
悪夢は続きます。
眠りから覚めた時、誰しもこの現実が夢ならいいのにと思う瞬間はあります。
人間はひとりひとり皆違います。
ですがここではその違いを持つことは許されません。
体を動かす向きまで決められ、全員が同じことをしなければならないのです。
辛い現実のこの状況はいつまで続くのでしょう。
「奴ら」から救い出せ!
ラフレシアのように誘い込み
アナコンダのように絡みつく
永遠に奴らの言いなりに
それが嫌なら僕についてこいよ
出典: ラフレシア/作詞:Fukase 作曲:Nakajin
弱い自分に打ち勝って突破しなければ一生ここからは逃げられないのです。
「奴ら」から救い出すことは出来るのでしょうか。
この歌詞の感じだと助けることはできそうですね
「僕に…」はかなり勇気のいる言葉ですが、この勇気があれば助けることはできるのです。
誰かが必ず先頭に立ってやらなければいけない時があります。
救世主となって救い出す時が来たのです。
幸せの裏側にあるもの
なんでもかんでも監視されてる
僕らの自由は奪われた
チョコレートフォンデュもヤッてみたいし
パンケーキにシロップをぶっかけたいな
出典: ラフレシア/作詞:Fukase 作曲:Nakajin
最後に、先ほどのフレーズの答が出てきました。
皆それぞれが空欄に言葉を入れて遊ぶことはできたと思います。
この答は意外でしたか?
今の時代のみんなが大好きなものでしたね。
これが意味するものは、今の時代にはこんなに美味しいものや楽しいことがあるということです。
幸せな時代に生きているのだということを、わかって欲しかったのだと思います。
まとめ~失ったものと得たもの
今回は敗戦前後の時代を設定して考察してみました。
設定はいくつでも作ることができますが、登場する人間の心はあまり変わりませんね。
戦争や紛争、恐怖政治など過去だけのものではありませんし他人事でもありません。
闘いは終わっても心の傷跡は残り続けます。
幸せはいつも何かの犠牲の後に訪れてきます。
勿論、この犠牲という意味は悪い意味だけではありません。
大切なのは私達がどのような犠牲を払って、それを未来に引き渡すかです。
そのためにも「奴ら」の嘘の誘惑に負けてはいけません。
SEKAI NO OWARI はせかいをすくってくれるでしょうか?
MVで聴く「ラフレシア」の時代
Booty Swing
この曲はオーストリアの作曲家でプロデューサー、パロフ・ステラーが2011年に発表したものです。
30年代のジャズをアレンジしたもので、セカオワの曲に雰囲気が似ています。
オリジナルのMVもありますが古い映像ともぴったり合っていますね。
ヨーロッパではじめてエレクトロ・スイングというジャンルを確立した人物だそうです。
ステラーさんの曲はどれもおしゃれで、テンションの上がる曲ばかりなので興味のある方は調べてみてください。