昔の森の中には 鯨が暮していた
幸せの花の咲いてた 森で楽しく遊んでた
出典: 空飛ぶ鯨/作詞:みなみらんぼう 作曲:みなみらんぼう
地上に鯨が住んでいた…、哺乳類の鯨が海にたどり着くためにはこのような進化があったようです。
クジラの祖先は、新生代の始新世初期、南アジアで陸上生活をしていた肉食性哺乳類パキケトゥスの仲間とされている。カバと共通の祖先を有するウシ目(偶蹄類)に起源を求める見解が有力。インド亜大陸がアジア大陸に衝突しつつあって両者の間には、後にヒマラヤ山脈として隆起する浅い海が広がっており、クジラ類の陸から海中への進出は、その環境に適応したものとされる。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/クジラ
鯨の祖先が地上で暮らしていたのは真実でした。
生き物たちが生息する場所は、花が咲き誇る季節もあったのでしょう。
今の地球より、鯨にとっては安心して暮らせる場所だったと想像できます。
地球が何度も変化を繰り返す中、地上で暮らす鯨に安息の一時があったのも確かでしょう。
自然の大きな力で幾たびの破壊があっても、自らで再び立ち上がることができた時代。
知らない間に自分たちの生きる場所や環境を奪うものはいません。
地上で生きる鯨は生まれた場所で一生を終えていました。
鯨は信じています、花に癒され心が休まる地上にいつまでも生き続けると。
子孫たちも木々に囲まれた静かな場所で、命をつなぐと望んでいました。
でも残念ながら、鯨が地上で安心して暮らせる時代は長くは続きません。
ホントに暮らしたい場所は?
気が付けばそこは…海
いつか時の流れに 押し流されて
海に沈んだ 可愛そうな鯨(鯨)
出典: 空飛ぶ鯨/作詞:みなみらんぼう 作曲:みなみらんぼう
地球の大きな変動は仕方が無かったかもしれません。鯨は地上で生きることができなくなりました。
弱い立場で懸命に生きるものは、時代の波に押され翻弄されがちです。
木々に囲まれひっそりと暮らしていたはずの鯨。
気が付けば自分の望む場所とは全く違う所にいました。
鯨は何か悪いことをした覚えもないままに、地上からは消えることになったのです。
自分の意志を全く無視をされたようにたどり着いた海。
地上と全く違う環境に鯨は戸惑うことさえ許されなかったのでしょう。
命をつなぐために必死で泳ぎ、全力で食べ物を探し続けます。
海に生きることになった鯨の祖先の頑張りがなければ、今地球に鯨という生物はいません。
海を守りながら、地球の歴史そのままに生きる鯨たち。
ところがその大きな海でさえ、鯨にとっては生き辛い場所になってしまったのです。
さらなる進化で翼を…
鯨だって飛びます
いまでは海でさえ 鯨は暮せなくて
せっせと羽を作って せまい波間を飛び出した
出典: 空飛ぶ鯨/作詞:みなみらんぼう 作曲:みなみらんぼう
鯨にとって住みにくい海。青い海は魚類だけではなく哺乳類の鯨も住むべき場所。
様々な影響を受けた海は、いつしか色や形まで変えることになってしまいました。
大きな体の鯨は力は強くても決して悪者ではありません。
海中で生きる生物の中心となって、豊かな海を作り出す役目も持っています。
それでも鯨は海で生きることができないのです。
地上から押し出されるように海に落ちた鯨。そこで懸命に生きていたはずなのに。
海に何があったのでしょうか?海は以前ほど青く澄んでいません。
深刻な『海洋汚染』が止まらないことを多くの人間が心配をしています。
人間の都合で汚した海を、人間の都合でキレイにしようと試みているのですが遅かったようです。
鯨は自ら飛び立つことを望みました。飛びたい気持ちが誰よりも強かった鯨。
気が付いた時には、鯨は飛ぶためのツールを作り出していました。
神様も味方してくれたのでしょう、鯨は誰かの助けを借りることなく飛ぶことができたのです。
肩身の狭い毎日はもう今日で終わり。鯨が空を飛ぶことがフツーになる日も近いと、鯨は確信します。
鯨は生きるための場所を海から空へ変えました。
地上から海へ変わってしまった時と違い、自ら希望して空を選んだのです。
「空飛ぶ鯨」は予言の書?
2024年はもうすぐそこに…
話は 50年 経った後の出来事
宇宙には夢が広がる だけど地上は荒れ果てる
出典: 空飛ぶ鯨/作詞:みなみらんぼう 作曲:みなみらんぼう
鯨が空に飛び立った時代から50年が過ぎました。
「空飛ぶ鯨」がリリースされたのが1974年ですから、2024年の事件予想が歌詞になっています。
2024年を目前に控えた今、すでに宇宙へ行くニュースは当たり前のモノとなりました。
将来なりたい職業としての宇宙飛行士も、夢ではなく現実に目指すことが可能。
未知の世界が数多く残されている宇宙には希望が沢山ありそうです。
でも地球の上はそうではありません。
地球に希望を抱く前に、改善すべき点が多くあります。
なかなか良い方向に進んでくれない地球を思って、心が疲れ果ててしまう人間の数は増えるばかり。
疲れた心を癒すために人間は空を見上げました。