まずはMVをチェック!

今回この記事にて紹介させていただきます曲は、GRAPEVINEの曲「すべてのありふれた光」

まずはYouTubeのGRAPEVINE公式チャンネルにアップされているこちらのMusic Videoをご覧ください。

初めて観たときには「あれ?ストリーミングがうまいこといってないのかな?」と思っちゃうかも…。

このMV1500枚以上の連続撮影された写真を、コマ送りやタイムラプスといった技術で繋げて作られました

Vo,Gtの田中和将の他、ミツカン「味ポン」CMで長女役を演じた森田想(もりたこころ)が出演しています。

映像監督は、数々のアーティストのMV制作を手掛けたフカツマサカズ

B'zflumpoolELLEGARDEN凛として時雨ONE OK ROCKなど、そのキャリアは輝かしいもの。

ちなみに、コメント欄のメッセージはアルバム「Lifetime」時代からのファンの愛で溢れています!

「すべてのありふれた光」の歌詞を解説!~1番~

それでは早速「すべてのありふれた光」の歌詞の解説を始めて参ります。

まずは1番の歌詞からみていきましょう。

作詞は田中和将、作曲はGRAPEVINEのドラムス担当の亀井亨です!

きっかけ作り

通り雨が過ぎ去ったら
ほんの少し散歩をしないか

出典: すべてのありふれた光/作詞:田中和将 作曲:亀井亨

彼女は歩くことすらせず、ひたすら引きこもっていたのでしょう。

実際にMVでも森田想は外に出ていますので、家に引きこもっていたわけではないという予想がつきます。

他人や新しい物事に対して、心を開かなかったという意味かもしれません。

同じルーティンを繰り返すことが習慣になってしまった人間の行動を変える方法の1つ。

それは、何か言い訳(良い訳)がある「きっかけ」を作ってあげることです。

せっかく天気も良くなったことだし。

雨のにおいが少し残った、虹も見えるかもしれない外へ…。

生命活動溢れる世界へと、身体を踏み出してみようという田中からの素敵な誘い。

そのきっかけは、日常的だけれど少しだけ非日常的でもある空間への誘惑。

外に出ることで心を開いてもらおうと考えた上でのことでしょう。

「それだったら行ってみようかな」という気持ちになりそうですね。

世界は自分を中心に…

心をどこに仕舞い込んで
世界は締め出されてしまった

出典: すべてのありふれた光/作詞:田中和将 作曲:亀井亨

2行目の表現が独特ですね。

「世界」という巨大な構造の中に「自分」という存在がいるという考えが一般的に思えます。

しかしながら、すべての人間は「自分」を中心として「世界」という抽象的なものを捉えているのではないでしょうか。

つまりは、人間の数だけ世界があるということです。

では、そんな人間が心を閉鎖してしまうとどのようなことが起こるでしょうか。

その答えこそが2行目の歌詞の内容になります。

ちょっとした救難シグナル

ありふれた光はいつも
溢れるけれど溢れるだけの
もう一度
きみにそれが注いだなら
届いたなら
扉を壊しても連れ出すのさ

出典: すべてのありふれた光/作詞:田中和将 作曲:亀井亨

なんだかんだ言って、人間は一人では生きていけません。

何らかのタイミングでふと世界へ続く心の扉を開くと、心の内部に光が差し込みます

「人間の行動は感情の変化によって起こる」という因果関係が成り立つことがよくあります。

悲しいから泣く、イライラしているからものにあたる、これらも同じことでしょう。

彼女はどこか退屈で寂しいという思いから、外へ助けを求めたのではないでしょうか。

些細な変化ではありますが、秒速30万kmの光は確実に彼女の心へと届き、中を照らします。

寂しそうな彼女の姿が少しでも見えたのであれば、連れ出す他ありません!

「ありふれた光」は何の象徴?