NMB48のデビューシングル

「絶滅黒髪少女(NMB48)」の意味が深い…歌詞を独自解釈!日本の美の喪失に警鐘を鳴らす?!の画像

AKB48SKE48に続いて結成されたNMB48(以下、NMB)。

大阪・難波(なんば)を拠点とした彼女たちのデビューシングル2011年7月20日にリリースされました。

「絶滅黒髪少女」とは、なかなかパンチのあるタイトルです。

販売形態はDVDが付属する通常盤Type-A、通常盤Type-B。そしてCDのみの劇場盤の全3種類。

Type-AとType-Bは3曲目に違った曲が収録され、付属のDVDの内容も違っています。

劇場盤はCDのみですが全4曲が収録。

どれにしようか迷ってしまいますね……。

さて今回は、この曲に込められた日本の未来への憂いを独自に解釈していきたいと思います。

センター・渡辺美優紀

1期生コンビが人気

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NMBといえばキャプテン・山本彩(やまもと・さやか)さん、「さや姉(ねえ)」のセンターを思い浮かべます。

でもデビューシングルのセンターは同じく1期生の渡辺美優紀(わたなべ・みゆき)さん、「みるきー」でした。

次に紹介する公式MVだと確かにみるきーがセンターでパフォーマンスしています。

でも歌番組ではさや姉とみるきーがWセンターのフォーメーションが多かったような気がします。

この1期生コンビは「さやみるきー」と呼ばれ、今も根強いファンが多いです。

凛としてダンスもキレキレのさや姉に対し、ふわふわした女性らしさを前面に押し出したみるきー。

対照的なのに何故か気が合うこの2人。

始動したばかりのNMBを支え合った「同志」なのでしょう。

2016年にみるきーはグループを卒業しましたが、2018年にソロで再始動しました。

さや姉は2018年10月の卒業コンサートと11月の劇場公演を最後にNMBを卒業します。

「また2人のコラボが見られるかも……」と期待しているファンは多いと思います。

ではメンバーたちが初々しい「絶滅黒髪少女」のMVをどうぞ!

衝撃のラストカット

イントロから「歌舞伎」の見得(みえ)のポーズや「忍者」の手裏剣投げを思わせる振り付けでスタート。

サビで髪を「ふぁさっ」とするシーンは制服の女の子がふいに見せる色気にドキッとします。

ちなみにこの曲を歌う際は「必ず黒髪」というのがお約束です。

NMB卒業生で髪のカラーが派手だった木下百花さんはウィッグを着用して歌ったこともありました。

そして何より印象的なのは、正座で三つ指ついてお辞儀をするラスト。

この振り付けに「えっ?」と目を奪われた方も多いのではないでしょうか。

古来から昭和40年代くらいまでは女性がこのようにして「家主にひれ伏すのが当然」とされていました。

時代錯誤なだけに、このラストは多くの世代に衝撃を与えたと思われます。

MVの監督は「美」を映像化する達人!

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随所に「和」テイストが組み込まれているこのMV

監督はなんと映画監督・行定勲さんなのです。

行定監督といえば映画「世界の中心で、愛をさけぶ(2004年公開)」が有名です。

2017年には「ナラタージュ(主演・松本潤)」「リバーズ・エッジ(主演・二階堂ふみ)」の2作が公開されました。

「崇高で美しい思い」を映像化させることに長(た)けた監督です。

このMVのテーマも「日本の美」。

メンバーが「和」を象徴する5つの「○○道」に挑戦しています。

弓道(さや姉)、書道(みるきー)、合気道(山田菜々さん)、茶道(小笠原茉由さん)、居合道(吉田朱里さん)……。

さや姉は特訓の末、本当に矢を的に当てられるまでになったそうです。

みるきーは「変」と書いてますが、「恋」と書くつもりだったのでは……?

そして地味に一番大変そうなのは吉田さんです。

真剣はかなり重いので、女性の腕で振るうのはひと苦労だったと思います。

黒髪は「日本の美」

夏の日、理想と出会う瞬間

君はどこの誰なの? はっとする清純
みんなの視線集めて 海の家まで歩く

シュワシュワ 石鹸の泡みたい
白いさざ波 砂浜 汚(けが)れを知らないまま

出典: 絶滅黒髪少女/作詞:秋元康 作曲:GRAVITY

歌詞は「友人と海に遊びに来た男性」の視点で描かれています。

砂浜で寝転んで休憩していたのでしょうか。

目の前を黒髪の少女が通り過ぎます。

男性がハッとするほど「清純」なのですから、白いワンピースに麦わら帽子のスタイルを想像しました。

主人公の男性だけでなく、浜辺にいる複数の男性が彼女を目で追っています。

波打ち際を歩く彼女はさざ波の端っこ、すぐに消えてしまう泡のように儚げなのでしょう。

男性の頭の中で恋の鐘が鳴り響いた瞬間です。

「黒髪少女」は存在した……!

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