唇と唇の間が数センチ!

【吉本坂46(RED)】「君の唇を離さない」の歌詞とMVを解説!ドラマチックな愛を描いた作品に脱帽!の画像

ミュージックビデオでは、男女が抱きあい唇を寄せる場面が何度も出てきます。

男女二人のバストショットだけでなく、互いの唇がほんの数センチしか離れていないアップもあります。

本当にキスをしたのではと思わされ、ドッキリです。

ついつい見入ってしまいます。

楽曲に合わせた演出なのでしょうね。

でも、これほど唇を寄せる場面が出てくるものは邦楽のミュージックビデオでは珍しいです。

洋楽のミュージックビデオなら、本当にキスしているのを見かけることはありますが。

撮影とはいえ、かなり近くまで互いに唇を寄せることに照れてしまうことはなかったんでしょうか。

ちょっと気になりますね。

失いかけた愛を取り戻そうとする男の心情を綴った歌詞

恋人の心を傷つけた男

アスファルトを激しく叩く
夜の雨は感情的だ
すれ違った車のハイビームが
心をかき乱すのか?

千の言葉 入れ替えてみたって
喧騒に消えてしまうよ
たとえそれが真実としても
愛する者の急所に刺さりはしない

出典: 君の唇を離さない/作詞:秋元康 作曲:清水哲平

ドラマティックな夜の都会の風景が浮かび上がる冒頭の歌詞

雨を“感情的”と表現することで、男性のエモーショナルな心情とクロスするところがニクイですね。

愛を失いかけている男性の気持ちを、都会の情景と重ね合わせています。

彼が愛した女性への気持ちをどう伝えたらいいのか迷ってしまい、心乱れていく姿が目に浮かびます。

歌詞から読み取るに、おそらく男性は恋人がいながら他の女性に心がなびいてしまったのでしょう。

それを知った恋人が失望して、彼から去ろうとしているのではないでしょうか。

男性はその時になって初めて、自分が本当に愛しているのは彼女だけだったと気づきます。

そして、心の底から愛の言葉をつむぎだし、彼女に投げかけます。

でも、いくら言葉で愛を伝えようとしても、言葉だけではそれは叶わない。

「君の唇を離さない」は、自分のせいで恋人を傷つけ、それを深く悔やむ男性の切ない心情を歌ったものです。

愛の深さをキスで伝える

キスのその長さで僕から伝えよう
どれほど本気で君を愛してるか?
両手で抱きしめたら 永遠が終わるまで
この唇をもう離さない

長い髪を雫が滑る
どうして傘を開かないのか?
君はきっと ずぶ濡れを選んで
覚悟を決めたんだろう

出典: 君の唇を離さない/作詞:秋元康 作曲:清水哲平

言葉より行動で自分の気持ちを示そうと決心した男性は、恋人を抱きしめ口づけをします。

キスで、彼女への愛の深さを伝えようとしたのです。

自分の気持ちが彼女に伝わるのか、少し不安に思う男性。

でも、彼から逃げようともせず、雨に濡れたままでいる彼女。

自分の気持ちが伝わったんだと男性は思います。

出会いがあり、恋が芽生え、愛し合う恋人同士になり、楽しい時を過ごす。

だけど、ふとした気の緩みで愛が壊れかけることがあります。

壊れかけたときに限って、自分が本当に愛しているのは誰なのかに気付いてしまうものです。

自分の過ちで相手を傷つけたとき、相手が去っていくのを黙って見過ごすなら、そこには愛はもうありません。

でも、本当に愛しているのなら、絶対に離れて欲しくないと心の底から思うはずです。 

彼女の心に、彼への愛は残っていた

先のことは何もわからないのに
僕たちは信じ合ってた
もし傷つき血を流したって
愛したことに微塵の後悔もない

キスのその途中でこのまま死んでもいい
確かに思った愛されるエクスタシー
呼吸もできないほど強く求め合ったら
その唇はもう離れない
離さない

出典: 君の唇を離さない/作詞:秋元康 作曲:清水哲平

一度は男性に幻滅し、彼から去ろうとしたけれど、まだ彼への愛は彼女の心に残っていました。

彼からのキスによって、それまで彼と過ごした愛の日々がひとつひとつ彼女の胸の中によみがえってきたのです。

そして、もう一度、彼と愛し合おうと決心します。

だって、彼を心の中から追い払うことが出来ないんだから。

このまま愛が続くのかどうかなんて分からないけれど、彼女は今はそれを信じようと決心するのです。

「君の唇を離さない」の“唇”は、“心”と置き換えることもでき、僕からどうか離れないでほしいと願う男性の気持ちの現れなんでしょう。

キスの長さで愛の深さを伝える

キスのその長さで僕から伝えよう
どれほど本気で君を愛してるか?

キスはどれくらいで終わりにするのだろう?
どっちの唇が先に離れるのか?
鼓動が聞こえるほど 君の近くにいたい
だから二人はもう動かない

出典: 君の唇を離さない/作詞:秋元康 作曲:清水哲平

女性の心に残っていた男性への愛が、再び燃え上がり、愛する気持ちを確認し合う二人。

でも、このまま二人の愛は続くのだろうか。

男性の心に不安がよぎります。

自分の深く愛する気持ちが彼女に伝わり、彼女もそれに応えてくれている。

それなのに、男性はつい先のことを考えてしまいます。

愛は強くもあり、またもろくもあります

今は互いに愛を信じ合っているけれど、それが永遠に続くものなのか、それは分からない。

でも、愛が続くことを願い、いつまでも抱き合ったままでいようとする男性。

彼女も、それを願っているのだと彼は思います。

彼から離れようとしないから。

壊れかけた愛を修復しようとする男性の気持ちを綴った歌詞

男性側からの視点で綴られる歌詞ですが、男性からの深い愛に応える女性の姿に共感する人も多いはずです。