ロックというよりはエレクトロニカの印象が強いRockstar」

パーティーミュージックのようにも感じられるハイテンションな楽曲です。

ロックスター、という言葉にどんな印象を持つかは人それぞれ。

この曲に描かれているロックスターは、自分に相当な自信を持つ男性です。

「俺が誰だと思ってんの?」そんな挑発も歌われています。

韓国人男性アイドルは、女性に優しく穏やかというイメージを持つ方が多いのではないでしょうか。

一方でSUPER JUNIORが歌うロックスターは、触れれば怪我をするような尖った人物です。

「俺はイイやつじゃない」なんて自分を悪く表現しています。

彼らが考えるロックスターは鋭利で自信家で、それに見合う力を持っている人なのでしょう。

5曲目 Gulliver

冒頭で繰り返される楽曲「Gulliver」

まるでどこかの民族音楽のようにも聴こえます。

ガリバーといえば、小さすぎる人々に囲まれるあの人物を思い出しますね。まさにその「ガリバー」です。

この曲ではガリバー=SUPER JUNIORだと歌っているのですが、どういうことでしょうか。

ルックスもダンスも歌も何もかもが人並み外れた彼ら。それだけでガリバーです。

しかしリスナーが感じている彼らの魅力すら、ガリバーの爪の先だけかもしれません。髪の毛1本かもしれません。

まだ誰も見つけていない彼らの魅力がある、という意味を感じますね。

1曲の中で単調なラップとメロディアスなトラックが行き交うファンタジックなこの曲。

実はウニョクが作詞を手掛けています!

全バージョン共通曲6〜10曲目まで解説!

6曲目 someday

【Sexy, Free & Single(SUPER JUNIOR)】6thアルバムを全曲徹底解説!の画像

別れた恋人のことを想う甘いバラード「someday」。冒頭のピアノの音色が儚く響きます。

「愛」という目に見えないものを相手に与え、相手から受け取るという行為の不確かさを感じさせる歌詞です。

今と同じ姿でまた会えたら、と歌うラスト。

そのときには、自分が与えた愛が相手のどこかに見えるのでしょうか。それとも見えないままなのでしょうか。

見たこともない色をした愛が、相手の傍らに寄り添っているのかもしれませんね。

女性の作詞家を起用することで、繊細な恋心を表現しています。

7曲目 Bittersweet

「Bittersweet」恋愛を歌うバラードソングです。

SUPER JUNIORの歌唱力が引き立ちますね!

イェソンの低音ボイスが楽曲をがっしり支え、魅力を底上げしています。

「someday」よりはテンポアップしている印象ですが、歌詞の内容はやはり切なさ一色。

恋人からの嬉しいひと言は、額面通り受け取れば幸せになれます。

しかし繕っただけの優しさだと知らずに受け取れば、待っているのは苦しい現実です。

思いを寄せる相手に幻滅するぐらいなら、いっそ出会わなければよかった

そんな曲です。

8曲目 Butterfly

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ジャズピアノを思わせるリフから始まる「Butterfly」

しかしそれは打ち込みの電子音で、気付けばジャズとは遠く離れた異次元に飛ばされているような曲です。

曲中で彼らが「パピヨン」と連呼する個所があります。パピヨンなのにタイトルは「蝶」?

パピヨン(フランス語: papillon)は、チョウまたはガのこと。

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/パピヨン

犬のことではなかったのですね!

蛹としての長い時間を経て羽化した蝶は、驚くほどのスピードで羽を広げて色を得て、飛び立ちます。

その光景は優美で華麗なのに、この曲は力強くビートを刻み続けているのが印象的です。

というのも、美しい羽化の瞬間を歌っているわけではありません。

幾多の傷を負っても、その傷を脱ぎ捨てる勇気と再び飛び立つ強さをもって欲しい。

こんなふうに背中を押してくれる曲なのです。

9曲目 Daydream

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少し古びた柔らかいピアノの音に呼応するような歌声で始まる「Daydream」。

日本語に訳すと白昼夢や空想という意味になりますが、この曲の韓国語原題は違います。

「머문다 (Daydream)」

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/Sexy,_Free_&_Single

韓国語を翻訳すると「とどまる」という意味になるのです。 

失恋を歌ったこの曲の歌詞には、現状を受け止めきれずに動揺している姿が描かれています。

過去を振り返ることも前を向くこともできず、その場にとどまるしか選択肢がないのです。 

もしこれを「Stop」「Stay」と表現してしまうと、雰囲気が壊れてしまいそうですね。

現実だと思いたくない=白昼夢、という意味でDaydreamと名付けられたのでしょう。

それまでのメロウな流れからひとつ飛び抜けるラップ部分。

この曲で最も強い意志を感じる部分ですので耳を澄ましてみてくださいね。

10曲目 A ‘Good’bye