いつか、夢が、終わるのならば
すべて、すべて、無駄だというの?
時は、進み、戻りはしない
きっと、永久に、孤独なのでしょう
出典: 四季刻歌/作詞:綿飴 作曲:綿飴
ここから、1番のサビの歌詞となっています。
1〜2行目の歌詞で描かれているのはいつか訪れる「終わり」についてです。
夢のような時間もいつかは終わってしまう。
主人公はそんな時間さえ、終わりが来るのなら意味のないものなのではないかと思っています。
きっとそこにある悲しみに耐えられないのでしょう。
しかし、そうは思い切ることもできない。
何故なら、大切な思い出が胸の中に残り続けているからです。
その心情がよく伝わってくる表現となっています。
また3〜4行目では、時間の不可逆性に言及しているのでしょう。
時間は戻らないのだから、いつまで経っても自分は独りきりなのだといっています。
きっとその誰かは自分とは別の時間の流れで生きているのでしょう。
比喩なのか、本当にそういう状態なのかは分かりません。
しかし、その誰かと同じ時を過ごせないことがひどく悲しいようです。
2番
異なる時の流れの中で
君の世界の時は 私には少し早すぎて
秋も過ぎ冬が来て 季節は移ろいでく
出典: 四季刻歌/作詞:綿飴 作曲:綿飴
ここではその誰かを指しているであろう「君」という言葉が登場します。
また、ここではその「君」の住む世界と自身の世界の違いに言及しているようです。
2人の生きる世界では時の流れが異なることが分かります。
2人の世界の隔たりを感じさせると共に、前述のパートでも感じた時の流れの異なりを感じさせるパートです。
2行目では、1番の出だしの歌詞と合わせて、「春夏秋冬」を意味しているのでしょう。
1年を通して、季節が移り変わっています。
季節が過ぎ去っていく様を表しているのでしょう。
時間ばかりが過ぎて行く、主人公の世界。
「君」との距離も遠のいていくかのようです。
忘れていくこと
掴んでた筈だったのに
また一つ一つと消えていく
いつか来る、別れのことは
分かりきってた事で
出典: 四季刻歌/作詞:綿飴 作曲:綿飴
今まで近くにいたはずの「君」との記憶が消えていっているのでしょうか。
段々と、一緒に過ごした日々から時間が経って記憶が薄れていっている。
2行目から、その様子がつぶさに伝わってきます。
手を繋げるほどの距離にいたはずなのに、今ではどこにも居ない。
主人公は、独りぼっちです。
3行目から分かるように、主人公はこの状況というのがすでに予想できていたことだったようです。
4行目の言葉からも、そのことが分かります。
そうであるにも関わらず、「君」との時間が今でも忘れられない。
その想いの深さが分かるパートとなっています。
サビ(2番)
あの日、見せた、君の笑顔は
今日は、今日は、どこにもないの
当たり前の幸せでさえ
私の前で 消えてしまうの?
出典: 四季刻歌/作詞:綿飴 作曲:綿飴
今まで一緒に笑い合っていた「君」は今ではどこかへ行ってしまった。
主人公は独りぼっちで「君」の存在がいなくなった悲しみに耐えています。
3〜4行目の歌詞は、自分だけが不幸であることへの戸惑いの言葉です。
「君」との普通の日常を望んでいるだけなのに、それさえも叶わない。
そんなことがたまらなく悲しいのでしょう。
「なぜ自分だけ?」という心の声が聞こえてくるかのようです。
現実を認めたくないというような気持ちさえ垣間見えます。
離ればなれの2人
「君」が言った言葉
「僕は、君を、一人にしない」
あの日、ここで約束したの
もしも、時を止められたなら
決して二度と、進まないでと
出典: 四季刻歌/作詞:綿飴 作曲:綿飴
「君」と約束したその場所に、主人公は独り立っています。
決して独りにしないと約束してくれた彼は、もうこの場にいません。
時間が動き出してしまえば、もう会うことができない。
そんなことが分かっていたのでしょう。
3〜4行目には、今では離ればなれの2人の切ない想いが込められています。
時間は止められず、「君」はどこかへと行ってしまいました。
しかし、彼の言葉は主人公の胸に残り続けています。