石川ひとみVer.
三木聖子よりもキーが高く、やや甘い声質ですね。
その分、アイドルらしさが色濃く感じられるかもしれません。
そしてやはり、怖くて不気味なストーカーとは一線を画しているように思えるのです。
三木聖子は、等身大の清純な女の子が苦しみながら頑張る感じを歌う。
石川ひとみは、高嶺の花的な存在の女の子が、誰にも言えない密かな片思いを歌う。
そんな風に筆者は感じました。
歌手によって音楽は激変する!
アレンジに携わった松任谷正隆までが「ストーカーの歌」と言い切った「まちぶせ」。
歌詞を文字で読んだ私たちにも「これは……」と思う部分が多々あったと思います。
しかし、実際に聴いてみると案外そうでもないという不思議。
それはやはり「曲(メロディやアレンジ)」そして「歌手の存在」が大きいからでしょう。
ネガティブな歌詞を明るい曲調で元気に歌ったものは、吹っ切れたような感じに聴こえたりします。
前向きな歌詞をマイナー調のメロディとアレンジでねっとり歌えば、猛烈に皮肉っぽい感じを受けたり。
若い人と年を重ねた人とでは、同じように歌っても必ず何かが違います。
年齢差がなくても、表現力や声質によって、それぞれまったく違う世界を展開していきます。
この「まちぶせ」はまさにそれを端的に提示してくれる楽曲ではないでしょうか。
ユーミンはそのあたりもきっちり計算のうえで作ったのでしょう。
三木聖子の清純さが、この歌詞をストーカーの歌のように聴かせないだろうと。
そしてこれをカバーした石川ひとみも、三木聖子とは違う世界を見事に作り上げたのです。
さいごに♪
「まちぶせ」をカバーしているアーティストについて、もう少しだけ触れておきますね。
ユーミンとJUJUはキーも低く、またある程度年齢を重ねてからの歌唱なので、本当に別世界!
どちらもYouTubeに動画がアップされていますので、検索するとすぐに見つかると思います。
徳永英明のダイジェスト版もありましたが、こちらはちょっと見つけにくいかも。
興味のある人はぜひ探してみてください!
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