同曲のタイトルは、「青い青いこの地球に」です。
かなりスケールの大きな楽曲となっています。
メロディラインも、どこか大自然に思いを馳せられるようなサウンドです。
しかし同曲のテーマは恋人同士の2人だったはず。
そこに何故地球が急に出てくるのでしょうか。
歌詞を見てみると、どこか地球に憧れを感じているようです。
悠久の時を経て、人類よりもはるかに歴史の長い地球。
彼女はそんな姿に想いを馳せているようです。
彼女は何かを喪失して、日常生活が変化したばかりです。
そのため、「不変」の象徴である地球を想ったのでしょう。
地球は雄大で、いつでも自由です。
彼女はそんな地球の在り方に、憧れを持っていると考えられます。
君と一緒にいたい
Oh, yeah~~~~ 青い青いこの地球に 限りない未来重ね
(you)can make me free それでも鼓動 感じてたい
Oh, yeah~~~~ 遠い遠いあの頃の二人戻らない
強い力で いまここから 飛び出したい
出典: 青い青いこの地球に/作詞:上原あずみ/AZUKI七 作曲:大野愛果
さらに歌詞を追っていくと、2人の関係が見えてきます。
2番のサビでは、もう2人は一緒にいられない状況のようです。
これこそが、彼女たちの失ったものだと考えられます。
彼女は何らかの事情で、彼と離れ離れになってしまった。
そして2人の穏やかな日常は奪われたのです。
それがきっかけで、日常のありがたみを感じたと考察できます。
そのため「私たち」といった言い方をし、2人の問題として捉えているようです。
これは名探偵コナンでいうと、新一が子供の姿になってしまった場面でしょう。
急に蘭の目の前から姿を消した新一。
普段は他愛のない話をして一緒に居たのに、その時は急に訪れます。
同曲はおそらく、新一との別れを体験した後の蘭視点で描かれているのでしょう。
そして彼女は、強く今の状況を打破したいと願っているようです。
「今日」について
「こんな日」とは
Oh, yeah~~~~ こんな日がいつかくると わかっていたはずでしょ
だけどね 心が ついていかない
出典: 青い青いこの地球に/作詞:上原あずみ/AZUKI七 作曲:大野愛果
では本題に入りましょう。
歌詞には「今日」といったタイミングを表す言葉が多数登場します。
これは何を指すのでしょうか。
歌詞では、「予測できたはずなのに」といった表現がされています。
これは彼女の後悔の表れでしょうか。
突然の別れを悔やんでいるようにも見えます。
つまりここでの「今日」とは、「別れや喪失があった日」でしょう。
具体的には蘭と新一が離ればなれになってしまった日、ということです。
新一が悪の組織に巻き込まれ、2人の日常が狂い出しました。
もちろん、平穏な日常がいつまでも続く保証はありません。
しかしこのような非現実的なことが急に起こることも、中々想定できないものです。
彼女はあまりの急な別れに、ただ悲しんでいます。
頭ではわかっていても、中々理解には苦しむでしょう。
未来へ期待したい
Oh, yeah~~~~ 黒い雲いつか消えて 晴れる日も来るだろう
涙の日も きっと思い出になるハズ
出典: 青い青いこの地球に/作詞:上原あずみ/AZUKI七 作曲:大野愛果
歌詞中の「今日」は彼女にとって最悪の日となりました。
しかし彼女はまだ期待を捨てていません。
歌詞を見ると、彼女の希望が見て取れます。
歌詞における表現は、自然に起きる現象を比喩したものです。
空には時に暗雲が立ち込めますが、それも一時的なもの。
いずれは綺麗に晴れて、太陽が光を降り注ぎます。
それにならい、この状況もいつかは何とかなると考えているようです。
ちなみに人は、途方に暮れた時や想いを馳せる時、上を向きます。
彼女もあまりに突然の出来事で、つい空を見上げたのかもしれません。
そこに彼の姿はありませんが、自然は希望やパワーをくれます。
【青い青いこの地球に】というタイトルの通り、彼女は地球に想いを馳せています。
主人公の気持ち
過去に戻りたい
こんな日がいつかくると わかっていたはずでしょ
だけどね目をそらしていたい
出典: 青い青いこの地球に/作詞:上原あずみ/AZUKI七 作曲:大野愛果
最後に彼女の気持ちを整理しましょう。
彼女はまだ現実を受け入れ切れていないようです。
歌詞を見ても、目を背ける様子がうかがえます。
彼がいない現実。
昨日までは当たり前のように目の前にいた彼。
彼女にはあまりに辛い出来事でしょう。
現実を予想するのと体験するのでは、ショックが段違いです。
彼女が今日という日を予知できたとしても、きっと同じこと。
彼女は今、彼と楽しく過ごした過去に戻りたい気持ちでいっぱいです。
今の状況から一刻も早く逃げ出したいという気持ちでしょう。