燃え上がるのも時間の問題…

Ese fuego por dentro me esta enloqueciendo
Me va saturando

出典: Bailando/作詞:Enrique Iglesias 作曲:Enrique Iglesias

「この体の中からでる炎でおかしくなりそうだ。もう埋もれそう」。

 そう、彼の想いは体の火照りを抑えることができないくらい、燃え上がっていくのです。

ここは熱く情熱的な南米やスペインの情熱を感じさせる場面ですね。

彼らの愛の証は「dance」。

男女が一緒に踊ることによって、お互いを認め距離を接近させることを許してくれるのです。

だから、体を密着させて隙間もないくらいの激しいdanceをやりたい。

そんな主人公の思いは、さらに激しい衝動となって次の歌詞に表れてきます。

きっかけが欲しいんだ

物理?化学?解剖学?

Con tu física y tu química también tu anatomía
La cerveza y el tequila y tu boca con la mía

出典: Bailando/作詞:Enrique Iglesias 作曲:Enrique Iglesias

「君の物理と化学それに解剖学で ビール、テキーラ、それに君の口と僕の口」。

 ここからのシーンは、一気にそして淡々と歌詞を歌い続けていきます。

そしてこれらの歌詞はこの楽曲にどうもふさわしくないのです。

物理や化学や解剖学が一体、どうしてdanceに必要なのか?

どうしてこの場面に登場してくるのか?

それは、そのひとつひとつが彼女の構成物だから。

目も鼻もかわいい唇も皆、物理であり化学なのです。

そして、彼女の全てを知りたい欲望が、「解剖学」と発展していったということなります。

主人公の一途すぎて怖いくらいの愛情が、ここに集約されているのがわかるでしょう。 

お酒の力は欲望を増幅させる

そのあとに出てくる、ビールやテキーラ。

お酒の力を借りることによって主人公の彼はますます燃え盛ります。

「ビールやテキーラで乾杯したあとは、互いの口で熱いキスが待っている」。

という情景を想像させてくれる場面です。

ところがこのあとから、主人公のそういった思いが違う形となって歌詞に登場するのです。

やるせないこの想い!

Ya no puedo más (ya no puedo más)
Ya no puedo más (ya no puedo más)

出典: Bailando/作詞:Enrique Iglesias 作曲:Enrique Iglesias

「もうできないよ (もうできないよ) もうできないよ (もうできないよ)」。

 お酒の力を借りて彼女にアタックしたり、物理や化学に見立てて彼女にモーションをかけようと思う。

でも自分の理性がそれを許さない。

やはり現実問題、それは無理だという思いが頭をよぎってきました。

そして、主人公の彼女に対する狂おしいくらいの想いは、ストレートな表現になって次の歌詞に続きます。

僕の頭は空っぽさ

Con esta melodía, tu color, tu fantasía
Con tu filosofía mi cabeza esta vacía

出典: Bailando/作詞:Enrique Iglesias 作曲:Enrique Iglesias

「このメロディー、君の色、君のファンタジーと 君の哲学で僕の頭は空っぽ」。

 君が奏でるメロディーや、髪の色や君が紡ぎ出してくるファンタジー。

君の哲学、つまり君の魅力の前では、僕の思ってることなんてちっぽけでどうでもいいこと。

君の前では、僕は借りてきたネコのようなものなのです。

何にもできない非力な自分の存在を恨めしく思うだけなのです。

そういった、感情の高揚感をあふれ出させる描写が続いていきます。

そしてこのあと、主人公の真の心の描写が切々と続くのです。

切実なる願い

一緒に生きたいんだ!