竹原ピストルという男

竹原ピストル【It's my life】歌詞の意味を徹底解釈!他人の物差しで測れない人生論を読み解くの画像

竹原ピストルは千葉県出身ですが育った地よりも影響を受けた「北海道」のアクセントが特徴です。

コンサートの曲の合間の語り口は、北海道出身にしか聞こえません。

ラジオのゲストに呼ばれると、ボクシング部の影響からか体育会系のノリでしおらしい後輩口調に。

少し舌っ足らずで、語り口は恥ずかしそうなお茶目な一面をのぞかせます。

しかし、いざ歌い出すと北海道民のやさしさや体育会系の後輩役から一変して、怖い先輩に変貌します。

そんな不思議な魅力でファンを魅了する竹原ピストル楽曲から「It's my life」に注目しました。

今回は本楽曲歌詞を徹底解釈し、竹原ピストルが語る人生論を読み解きます。

曲作りは竹原ピストルらしさがある

竹原ピストルには、ユニークな曲の作り方があります。

それは、最初にアルバムタイトルを考え、次に曲のタイトルを決めるというもの。

そして肝心の楽曲は、歌詞を書きながら曲を付けていくという方法です。

繊細な感性

竹原ピストル【It's my life】歌詞の意味を徹底解釈!他人の物差しで測れない人生論を読み解くの画像

竹原ピストルは、普段からメモ帳を持ち歩いているそうです。

何かを感じた瞬間にそのキーワードやフレーズをメモするためだとか。

そして今回のIt’s my lifeは、このメモから生まれたのではないかと思われるのです。

彼の実体験ではなく、メモの中のキーワードやフレーズを巧みに使った楽曲

彼はわずかな人の匂いを感じ取ってIts my lifeそれは俺の人生に熱い思いを綴ったのではないでしょうか?

竹原ピストルのジーンと伝わる曲の根源とは?

竹原ピストル【It's my life】歌詞の意味を徹底解釈!他人の物差しで測れない人生論を読み解くの画像

It’s my lifeは福島から名古屋に移動中の新幹線で書いたそうです。

しかし、聴けば聴くほど田舎を走る一両編成のワンマン列車に揺られながら書いたようにしか思えません。

なぜなら、It’s my lifeでは新幹線に乗っていても「列車」になっているからです。

竹原ピストルは曲作りに没頭すると場所には拘りません。

一気に自分の世界に入りこみ、どんな人物に向けどんなメッセージを贈ろうかと必死に考えて答えを出します。

それが聞き手にジーンと伝わるのです。

これが竹原ピストルの普通じゃない感性ではないでしょうか?

It's my lifeの歌詞に男の意地と弱さを感じる

後悔

竹原ピストル【It's my life】歌詞の意味を徹底解釈!他人の物差しで測れない人生論を読み解くの画像

回想に飽いて大あくび
目をやる車窓の彼方の彼方
列車と並んで泳ぐ雲
よちよち歩きの春をあやす

出典: It's my life/作詞:竹原ピストル 作曲:竹原ピストル

このわずか4行で1人の男のたどってきた生き様と過去の出来事をかき消そうとする思いが鮮明に見えてきます。

それは、後悔です。

人生の折り返しが見えた男の切なさや悔しさがにじみ出てくるAメロ。

窓の外に見える動く風景の細かい描写・始まった季節の擬人化は独特な表現です。

竹原ピストルが持つ繊細でピュアな一面が垣間見えますね。

楽観

竹原ピストル【It's my life】歌詞の意味を徹底解釈!他人の物差しで測れない人生論を読み解くの画像

弁当の飯粒ほじくるや
パチンとへの字に折れた箸
こいつはいいことありそうだ
胃薬 溶かした茶をあおる

出典: It's my life/作詞:竹原ピストル 作曲:竹原ピストル

男は過去を顧みて大失態もあったものの、何でも都合よく解釈してきたのでしょう。

楽観的な男を演じるしかない「男の性(サガ)」です。

ただ、当時を思い出すと胃がキリキリ痛み楽観的だった自分を反省しているのが分かります。

情景描写を巧みに使い、都合よくかつ粋がって生きてきた男の思いを表現しているのではないでしょうか?