楽曲「Rain」
アルバム『feel my mind』収録
倖田來未さんの楽曲「Rain」は2004年2月にリリースされたアルバム『feel my mind』に収録されています。
シングル曲やタイアップ曲にもなっていませんが、多くの人から大絶賛されている楽曲です。
切ない歌詞と悲しみを表現した歌い方が抜群に上手い倖田來未さん。
自分の気持ちを心に秘めながら、相手の幸せを願い苦渋の決断をする歌詞は恋する女性から共感されています。
かつて愛し合っていた1組のカップルはどうしてこの結末になってしまったのか?
歌詞の中にはそこに至るまでの彼女の気持ちが表現されていました。
「Rain」に込められた寂しさ
雨と涙
雨が降ればいつもより寄り添い
笑い合っていたのにね・・・
傘もささないで 雨に打たれ
頬をつたう この想い
違う道 選んだのは 私の方だったのにね
出典: Rain/作詞:倖田來未 作曲:山口寛雄
たとえ憂鬱な雨の日だとしても大好きな人と一緒にいられるだけで幸せな気持ちでいられます。
お互いの愛さえあれば無敵とさえ思っていたのに今はそうすることができません。
「Rain」のタイトルの意味はこの部分の歌詞でほぼ回収されます。
気持ちが沈みそうな雨の日もあなたといれば大丈夫!
でもあなたがいない雨の日は…?
雨と涙のダブルパンチで心が落ち込む様子がタイトルの中に込められているように思えました。
寂しい気持ちはもちろんあるけれど、彼無しの人生を選んだのは自分なのです。
だから頬を伝っているのは雨なんだと自分の心にいい聞かせます。
もしも振られている立場だったら彼女はもっと深く沈んでいたでしょう。
彼との未来をたくさん考えた結果、それぞれの道を進んだ方がいいという結論に至りました。
後悔してはいけない立場だけどやっぱり受け入れるのには少し時間がかかってしまいそうです。
お互いの未来のために
君は涙も見せずに そっと手を振り歩いてゆく
これ以上邪魔は出来ない
こんな愛し方しか出来なくて 本当にゴメンね
もう二度といつものわがままも言えないんだね
出典: Rain/作詞:倖田來未 作曲:山口寛雄
別れを告げた後の彼は意外にも毅然とした姿で去っていきました。
必死に平静を装っていたのでしょうか?それとも彼女と同じ意見だったのでしょうか?
終わってしまった後ではその答えすら聞くことができません。
彼女が"邪魔"という表現を使っているのは、自分の存在が彼にとって負担になっていたと感じていたからです。
もちろん彼から直接"邪魔"と言われたわけではないので、女性特有の直感や雰囲気からそう思ったのでしょう。
むしろ彼は彼女のわがままを優しく受け止めてくれていた人のようにも感じます。
彼女は愛し方を間違えたのではなく、愛が大きすぎて不安になりすぎてしまったのです。
彼の行動を把握することで安心したり、求める愛情のレベルが高くなりすぎたのかもしれません。
だんだん自分が彼を束縛してしまっていることに気づいてしまった彼女。
彼にとってどうすることが最善なのかを考えました。
その結果が"別れ"だったのです。
限られた時間の中で
進まない二人の未来
些細な事でいつもケンカしてた
その度に止まってた
大事な時間 ムダなやりとり
わかってても 素直になれない
お互いが輝ければ 良かった筈なのにね
出典: Rain/作詞:倖田來未 作曲:山口寛雄
せっかく会っているのに口を開けばケンカばかりしている二人…。
明るい未来についてただ話し合いたいだけなのにいつも話は同じところで止まってしまいます。
意見の食い違いやお互いの気に入らないところばかりが目につくのです。
プライドが邪魔をして、彼に歩み寄ることができなかった自分に後悔している様子がよく分かります。