古いメロディー にじむシルエット
やわな生き方じゃとても 絵にはならないね

出典: 太陽がまた輝くとき/作詞:高橋ひろ 作曲:高橋ひろ

続く2行では今までの自分の生き方を振り返っているのでしょう。

このパートから分かるのは自分の生き方があまり良いものではないと思っていることです。

特に2行目の「やわ」という言葉から分かるように、別れの悲しみによって自分のことを卑下している様子が分かります。

もしくは恋人との別れを機に、自分自身を見つめ直しているのでしょうか。

ここから自分自身を変えていこうと考えているのかもしれません。

恋人への愛情

心の痛みに耐えながら

高橋ひろ【太陽がまた輝くとき】歌詞の意味を考察!誰もが届けたい言葉って?雨が止むのはいつになるのの画像

マーキュロ塗った後の しみる感じ
そんな懐かしさに あふれた日々
でも振り向かないで 君が決めた道は
君しか知らない夜明けに続いてる

出典: 太陽がまた輝くとき/作詞:高橋ひろ 作曲:高橋ひろ

1行目の「マーキュロ」というのは、消毒薬のことを指しているようです。

傷口に消毒薬を垂らした時の染みる感覚。

それが恋人との想い出を振り返ることによって生じる心の痛みとよく似ているのでしょう。

彼がまだ別れを受け入れきれていないのを感じます。

しかし3、4行目から分かるように彼はその痛みに耐えつつ去っていく恋人の背中を押しています。

「君」の決めたことなのだから大丈夫だというようにその道を応援している主人公。

そこからは彼の直向きな愛情が感じられます。

決して独善的にならず、相手の立場になって考えようとする主人公の思いやりが感じられる歌詞です。

嵐のような愛情

忘れないで 忘れてくれ
今も君への想いは 嵐が逆巻く夜の海

出典: 太陽がまた輝くとき/作詞:高橋ひろ 作曲:高橋ひろ

このパートでは、主人公の彼女への想いの深さを表現しているようです。

1行目では葛藤する彼の心境が表現されていると受け取ることができるでしょう。

まず最初に自分のことを「忘れないで欲しい」という彼の心の声が言葉にされています。

今までの2人の幸せな時間を無かったものにしないで欲しいという気持ちでいるのかもしれません。

しかしその後にはその想いと相反する言葉が呟かれているのです。

「忘れて欲しい」というのは、彼女のこれからの未来を応援する言葉と捉えることができます。

今までの自分とのことを引き摺らず、自分の理想に向かって進んでいって欲しいと考えているのでしょう。

この2つの感情の間で板挟みになっており、彼の心が混沌としているのを感じる表現です。

そして続く2行目では、主人公がまだ別れた恋人に対して深い愛情を持っていることが吐露されています。

比喩を用いて表現されるその想いは、まだ荒々しく彼の心を渦巻いているのだと分かる歌詞です。

希望と愛情

希望の道

高橋ひろ【太陽がまた輝くとき】歌詞の意味を考察!誰もが届けたい言葉って?雨が止むのはいつになるのの画像

むせび鳴いて 群はなれた
さまよう2人の道標は"希望"の2文字さ

出典: 太陽がまた輝くとき/作詞:高橋ひろ 作曲:高橋ひろ

このパートでは主人公から見た2人の未来を言葉にしていると考えられます。

1行目は2人の別れを表していると捉えることができるでしょう。

「群」というのは、2人でいた頃のことを表しているのではないでしょうか。

「鳴く」という動詞は、2人が涙を流しながら別れたことを表していると考えられます。

そんな悲しい別れの様子を表現しながらも、その次の行では「希望」というポジティヴな言葉が使われているのです。

この2行目で描かれているのが、2人の未来に繋がる道のことを指していると考えられます。

居心地の良かった場所から旅立ち今まさに旅に出ようとしている2人。

その先に待っているのは「希望」に違いない。

主人公にとってこの言葉は、祈りにも近い意味を含んでいると考えられるのではないでしょうか。

未だに恋人に対して激しい愛情を持ちながらも、2人が別れた先の未来はきっと「希望」があると考える。

悲しい別れを乗り越えるために、彼は自分にそう言い聞かせているのかもしれません。

愛を歌う

愛する人にはいつも照れて言えないけど
本当は誰もが伝えたい心の声よ 今こそ届け

出典: 太陽がまた輝くとき/作詞:高橋ひろ 作曲:高橋ひろ

このパートでは彼が自分の想いを言葉にしながら、他の人々の想いも同時に代弁しているのだと分かります。

「愛している」ということを伝えるのは恥ずかしさが伴うことです。

普段は言えないけれど伝えたいと思っている人はたくさんいるはず。

そのことを彼は分かっていて、この楽曲でそんな人々の想いを代わりに代弁しようとしているのかもしれません。

誰もが大切な人に対して抱いているその感情を届けようとしてこの歌を歌っているのでしょうか。

冒頭の歌詞で彼の元を去っていた恋人に送った手紙にも、そんな愛情を伝える言葉が記されていたのでしょう。

この楽曲で描かれていたのは、離ればなれになっても大切な人のことを想い続けその愛を届けようとする主人公の姿。

別れは終わりではなく、愛は続いていくのだということを感じられる深みのある言葉たちでした。