なぜタイトルを『ピンクレモネード』にしたのか?
サビの歌詞を読み解くと、タイトルに込められた想いが伝わってきました。
確かにこの曲のタイトルは『ピンクレモネード』以外ありえない。
きっと誰もがそう思うはずです。
一瞬の輝き
期待した未来の先
魔法をかけてピンクレモネード
出典: ピンクレモネード/作詞:分島花音 作曲:やいり
どうかこの恋が叶いますように。
そんな願いを込めて「魔法をかけて」と歌います。
タイトルでもある「ピンクレモネード」は、甘酸っぱい恋の象徴として使われているのでしょう。
青春時代にしか味わうことのできない味。
それを「ピンクレモネード」に例えたところが素晴らしい。
弾けるような若さと爽やかな恋心。
青春時代だけの一瞬の輝きが「ピンクレモネード」の一言に込められています。
MVで泡がシュワシュワと弾けているのは、そんな短くて美しい青春を表現しているのかもしれません。
隣にいたい
君の隣がいいの 伝えたくて
その袖掴む勇気が欲しい
出典: ピンクレモネード/作詞:分島花音 作曲:やいり
MVで「君の隣が~」の部分のリリックは手書き風に描かれていましたね。
これは主人公の気持ちを強調するために用いた表現だと思われます。
この曲に込めた想い。
それがこのワンフレーズに表れています。
伝えたい気持ちは「好き」よりも「隣がいい」。
すぐに触れられる距離に君がいるのに手を伸ばす勇気がない。
「袖を掴む」なんて少女漫画のワンシーンのようですね。
君の隣でもじもじとしている女の子の姿が目に浮かびます。
このじれったさがまた胸をキュンキュンさせてくれますね。
始まりの香り
恋の始まりはいつでも素晴らしい。
体がフワフワとして、世界が美しく感じられるものです。
見える景色、聞こえる音、そして感じる香り。
すべてが心地よく、夢を見ているような感覚にさせてくれます。
この曲の主人公も恋が始まったとき素敵な香りを感じたようです。
恋が始まった
はじまりの香りがする
夢を見せてよ ピンクレモネード
出典: ピンクレモネード/作詞:分島花音 作曲:やいり
「はじまりの~」の歌詞は、主人公が恋を自覚した瞬間を歌っているのではないでしょうか?
君のことが好き。
そう心で呟いたときに主人公が感じた香り。
それはきっと甘くて酸っぱい「ピンクレモネード」のような香りがしたはずです。
ここの歌詞でもまたタイトルに込めた想いが歌われています。
「ピンクレモネード」は青春時代の一瞬の輝き。
そして、恋が始まったときの香りでもありました。
MVの女の子はピンクレモネードに包まれながら君に想いを馳せています。
頭からつま先まで恋に染められている様子が伝わってきますね。
言葉よりも強く響く
君のそばにいたいよ
言葉よりも響いた
鼓動気づかれないように
出典: ピンクレモネード/作詞:分島花音 作曲:やいり
言葉にできない気持ち。
それが鼓動となって言葉よりも強く響いてしまっています。
心臓の音が君に聞こえてしまうんじゃないか?
そんなことありえるはずがないのに主人公は心配で堪らない様子です。
緊張とは違う胸の高鳴り。
恋をしたときに響く鼓動の音は、自分には特別大きく聞こえてしまうもの。
それだけ相手を意識している証拠ですね。
君に伝えたい想いがあるはずなのに、この鼓動の音を聞かれるのは恥ずかしい。
純粋で微笑ましい恋心に青春時代の美しさを感じます。
最後に
恋が始まったときに感じる香り。
それは青春の輝きが詰め込まれた「ピンクレモネード」の香りでした。
この曲で歌われていたのは、どこまでも純粋でまっすぐな恋心。
女の子の可愛らしくて汚れのない恋情に、聴いているこちらの心まで浄化されていくようです。
恋をしたときのあの落ち着かない気持ち。
思い出すとなんだかむず痒くなりますね。