思いがけない告白をしたことで速くなる鼓動。ここでの「生きるってこと」という歌詞には二つの意味が含まれているように思えます。
ひとつは、心臓の音を感じたことでそんな状況に居ながら「ああ、自分は生きてるんだ」と考えてしまうという、少しコミカルで純粋な主人公の心。
もうひとつは「告白」、すなわち相手に伝えるべきか迷った挙句、自分の選択を曲げずに押し通したその行動とその難しさや苦労を「生きるってこと」と言い表しているのだと感じます。
プロローグ部分の答え
鉄塔のガイコツ ネオンのゼリー
あぁ そうか あれは僕の街だ!!
「夢の中で泣いてみたよ」
強がったポーズの男の子
旅立つ勇気を 歩き出す元気を
いつも探してる いつも探してる
出典: トワイライト/作詞:松本素生 作曲:松本素生
ここで、歌詞冒頭でも登場したシーンが改めて描かれます。
眠れない夜、頭に浮かんだ「鉄塔のガイコツ」や「ネオンのゼリー」が「僕の街」の風景だと気付く主人公。
それはきっとあの夜に眺めることができた景色で、あれから時を経てもう一度あの時のことを思い返しているのだと思います。
約束しよう僕らは それぞれの地図を持って
旅立つ事はきっと さよならなんかじゃなくて
いつだって主役は君と僕で 期待とプライド背負って
主役は君と僕で それぞれほら違うストーリー
出典: トワイライト/作詞:松本素生 作曲:松本素生
あの夜、彼は「君」に対して別れを告げたのでしょう。
それでも、その別れはそれぞれが主役である自分の人生を力強く生きるための次なる一歩。
誰もが自分にしか作れないストーリーを描くため、こんな別れを経験して大人になっていくのだと考えさせられます。
「トワイライト」のPVをチェック!
ストーリー仕立ての作品としても知られる本作のPV。冒頭のシーンは薄暗い部屋の布団の上で横になる主人公の姿です。
ここからイントロが始まり、二人が過ごした日々のシーンが次々と切り替わっていきます。
満足できない暮らしの中で、思い返すのは彼女とのかけがえのない時間ばかり。二人はその後、それぞれの道を行くことを選んだのでした。
そんなある日、街で彼女を見かける主人公。3分48秒あたりに挿入される歩道橋のシーンです。
その出来事を通して「もう二度と戻ることはできないんだ」と悟った二人は、改めて今の暮らしを精一杯生きることを誓います。
PV最後に映し出される夕暮れの空は、明日への希望を物語っているようにも感じます。
最後に
「トワイライト」の歌詞についてご紹介しました。
現在と過去を行き来するように描かれた歌詞からは、まるで丁寧に作り込まれた小説の様に二つの時間を感じることができます。
またPVは歌詞と少し内容が異なっていて、多くを説明しすぎない構成に作り込まれていることで、見る人によっていろいろな解釈ができる作品になっていると感じました。
結成から20年以上にもなるGOING UNDER GROUNDの、今後のさらなる活躍を期待したいです。
また、GOING UNDER GROUNDファンのみなさんには、彼らが影響を受けた「THE BLUE HEARTS」の曲をまとめた記事もあわせてご紹介しておきます。
THE BLUE HEARTSのおすすめ曲まとめ!人気曲から隠れた名曲までご紹介 - 音楽メディアOTOKAKE(オトカケ)
1980年代後半〜1990年代前半にかけて活躍した「THE BLUE HEARTS」は日本の音楽シーンに大きな影響を与えたパンクロックバンドです。今回は、今でも多くの人に愛され続けているTHE BLUE HEARTSの人気曲、名曲をご紹介していきます。
GOING UNDER GROUNDのルーツのようなものがわかって、今まで以上に作品を楽しめるようになるはずです!
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