2行目後半の歌詞は、彼が生きていた時の彼の言動への思いを表しています。

ひょっとして主人公は、彼が亡くなってしまった原因が自分にあるとどこかで思っているのでしょうか。

彼が大変なことになって、過去に対する罪悪感が一気に噴き出しているようです。

「ああしておけば良かった」「嘘をつかなければよかった」などと後悔の念に苛まれているのかもしれません。

どちらが気付いていた?

今までずっと気づいてた
何も出来なかった ごめんな
そんな言葉より

出典: See the lights/作詞:Takuya Yamanaka 作曲:Takuya Yamanaka

上2行は彼のセリフと思われます。

いったい何に気付いていたかについては明らかにはなっていません。

仲がぎくしゃくしていたり、主人公を不安にさせていたりといったことでしょうか。

どうにもできない内にケンカになってしまったこともあったのでしょう。

どこかモヤモヤしたまま天国へ旅立った可能性もあります。

しかし、主人公が望んでいたのは謝罪ではありませんでした。

その先にある何かの方が大切なのでしょう。

では、その何かとは何なのでしょうか。

主人公に残していったもの

あなたがこの世に残したもの
あなたがこの世で見たものも
あなたの隣で見ていたでしょ?
大丈夫 ずっと分かっていたんだ

出典: See the lights/作詞:Takuya Yamanaka 作曲:Takuya Yamanaka

この歌詞の時点で、恋人はもう既にこの世にいないということが読み取れます。

先にあった「ごめん」という言葉より、残していったものの方がずっと重く、ずっと大事だったのです。

その「残したもの」がすなわち「愛の跡」といい換えることもできるかもしれません。

主人公はわざわざ謝られなくても、相手が自分を愛してくれていたことを十分理解していたのでしょう。

だからこそ「分かっている」といい切れます。

強い決心

振り返る事の意味は?
明日を見る事の意味さえも
I recite "I never lose my way"

出典: See the lights/作詞:Takuya Yamanaka 作曲:Takuya Yamanaka

3行目の英文は、「“道に迷うことはない”と言い聞かせる」と訳すことができます。

愛する人を亡くした辛さから立ち直る強い意志を感じる言葉ですね。

過去の思い出に浸って悲しんでいても、何も前に進みません。

これから愛する人のいない世界でどう生きればいいのか分からず、絶望している可能性もあります。

しかしながら、過去を見つめ過ぎても未来に不安を抱きすぎても、現状を変えることはできないのです。

主人公はそれに気付いたのではないでしょうか。

愛する人の死を乗り越え、前に進むことを決心したのでしょう。

その決意の言葉が、3行目のセリフなのです。

愛する人に贈るメッセージ

あなたと過ごした時間には「ありがとう。」の言葉が溢れてる
we can see the lights. Don't cry anymore.
あなたが選んだ道にはさ たくさんの仲間がついている
we can see the lights. Don't cry anymore.

出典: See the lights/作詞:Takuya Yamanaka 作曲:Takuya Yamanaka

「we…」のセリフは、「私達は幸せの輝きを見る事が出来る」。

「Don't…」は「もう泣かないで」と訳せます。

後者は亡くなった彼の言葉にも解釈できそうですね。

1行目と3行目が残された彼女の言葉で、2行目と4行目は天国からの言葉のようにも読み取れます。

大好きな人に、主人公はいつも感謝の念を忘れずにいたようです。

それだけ素敵な人だったのでしょう。

だからこそ、彼には友達や助けてくれる人がたくさんいるのでしょうね。

そして彼が亡くなった今、その友人たちは残された主人公のことを支えてくれるのではないでしょうか。

「See the lights」の意味とは

「lights」という単語の主な意味は、光、明るさなどが有名です。

しかしながらもう一つ、喜びや「幸福の時の目の輝き」という語意もあります。

オーラルが何を思ってこのタイトルを付けたのかは、彼らにしか分かりません。

ただこの曲は愛する人を亡くし、悲しく辛い日々を送っている人々に対しての応援歌なのではないでしょうか。

愛する人と共に過ごした時間の中にあった、喜びや幸せを味わった時の目の輝き

それをもう一度愛した人の分も輝かせながら強く生きてほしいとの思いが込められているような気がします。

「See the lights」とは、「喜びや幸福の時の目の輝きを見て」ということなのです。