ここでは、”人にどんな風に思われようが、構わないさ”という想いが伝わってきます。
上手くいくばかりの人生ではなく、私たちは常に色々な感情を持ち合わせています。
何かに一喜一憂したり、泣いたり笑ったり悩んだり。
感情があるからそういう事になるわけですが、それを生きている証拠だと言っています。
そして、それを否定したり、カッコ悪いと馬鹿にする人もいるでしょう。
しかし主人公は、”風に吹かれる”という言葉で、”流れのままに”を表現。
何かにあらがうことなく、なるようになるから…。
追い風だろうが向かい風だろうが、風に吹かれてもいいじゃないか。
そんな風に読み解くことができました。
切磋琢磨する関係
感じ合えば すべてがわかる
言葉なくても
何度もくじけそうになって
ここまで来たんだ
oh 今 僕らの心はひとつになる
振り向けば いつも 君がいたから
出典: 君がいたから/作詞:坂井泉水 作曲:織田哲郎
タイトルを見ただけでは、男性が女性への想いを歌っているのかと思いました。
しかしこうして歌詞を読み進めてみるとどうでしょう。
”諦めそうになっても、君がいたから頑張れた”
そんなメッセージが伝わってきませんか。
言葉なんてなくても通じ合える、切磋琢磨できる友人がいる。
そう想像することができます。
「輝く季節の中で」というドラマは、前述したように医学生たちの物語。
仲間と共に成長していくストーリーは、まさにこの歌詞にピッタリです。
調べても分かりかねましたが、ドラマのために書き下ろした曲ではないかと思います。
自分のことしか見えていないちっぽけな僕
ドアを開けて中に入ろうとしても
入口が見つからなくて 誰かを傷つけた
そんな時 友だちが自分より偉く見えたよ
僕はちっぽけな存在だった
出典: 君がいたから/作詞:坂井泉水 作曲:織田哲郎
この部分では、自分の行動に自己嫌悪になっているのがわかります。
最初の2行は例えですね。
自分の気持ちを優先してしまったことで誰かを傷つけてしまう。
そんなことがあったのでしょう。
そしてふと周りを見ると、そんなことをしないでもうまくいっている友だちがいた。
その友達は、同じように入り口が見つからなかったとしても誰も傷つけはいなかったのです。
それに気が付いた時、きっと主人公は最後の1行のように感じたのでしょう。
堂々としている人が側にいる時ほど、自分の行いに気づかされることってあるかもしれません。
そんな時の気持ちが伝わってきます。
自由にはばたけるのは仲間がいたから
まるで鳥になったみたいに
自由にはばたくよ
何が正しい 何が間違っているのかなんて
oh 大勢の中に居ても 孤独を感じていた
目を閉じると そこに 君がいたから
出典: 君がいたから/作詞:坂井泉水 作曲:織田哲郎
この歌詞では、悩みや苦悩から解放され、清々しい気持ちが伝わってくるようです。
”自由にはばたく鳥のように空へと高く羽ばたきたい”
そんな思いがあるようです。
そして大勢の中で孤独を感じていた過去の自分から脱することができたのでしょう。
目を閉じると「君」の顔が浮かんで、1人でも頑張れたのだと思います。
同じ夢あるいは、同じように頑張っている仲間の存在が主人公の希望だったのかもしれません。
「君がいたから」に続く言葉は、「(君がいたから)頑張れるんだ」。
そういう想いが詰まった曲だと感じます。
恐れずに前に進もうとする勇気
輝く季節の中で 夢は
藍く染まるだろう
失うものは何一つない
愛さえあれば
oh この世界に 踊り続けるしかないのか
心の中に 君がいたから
出典: 君がいたから/作詞:坂井泉水 作曲:織田哲郎
1行目の”輝く~”はまさに主題歌だったドラマのタイトルです。
やはり書き下ろしだった説が強そうです!
ここで出てくる「愛」というのは、恋愛の「愛」ではないと思われます。
これまでの歌詞の内容からして、”君が頑張っているから僕も頑張れる”。
というストーリーだと読み解くことができたからです。
近くに居なくても、心に君がいるからやっていける。
まさに仲間の力が支えとなっている主人公の心情ですね。
そんな風に、原動力になり得る友情はとても素敵です。
ドラマの仲間たちのように、自分の人生を生きる上で影響を与えてくれる人たちがいる。
だからどんな未来が待っていようとも、前向きに進んでいけるんだ。
そんな、勇気を与えてくれる歌詞ですね。