スピッツの楽曲は世代を超える!
今年2017年は、1987年に結成されたロックバンドグループ「スピッツ」が30周年を迎え、メンバー達は50歳を迎えるという節目の年になりました。
30年も前のグループというと懐メロ化したり、ファンがおじさん・おばさんだらけ…という印象も持ちそうですが、スピッツの楽曲はミュージアムに飾られる過去の産物ではなく、世代を超えて現在も若者の心を掴んでいます。
いつまでも現役であり続ける多くの楽曲は、ロックバンドであるにもかかわらずロックに精通していない人にも聴きやすいメロディ、そしてボーカルの草野マサムネさんの透き通るような歌声で、「ロックだけどホッとする」そんな印象を与えられる人も多いでしょう。
欲張らない姿がいい
スピッツは他のアーティストのようにメディアなどでごり押しされたりしているわけではないので、あまり目立たない印象があるかもしれません。
それは、スピッツのメンバー自体がそこまでの売名を貪欲に意識していないので、過度なメディアへの露出やセールスを行わないためでしょう。
しかしCDの売れ行きは衰えずオリコン上位にもランクインし、日本レコード大賞では「優秀アルバム賞」を受賞するなど、時代とともに淘汰されていったアーティストとは別格の実力が認められます。
もしメディアでの大売り出しがあった場合大ヒットになること請け合いですが、逆にそれをあまり行わない「欲張らない姿」がかえって潔く、一時的ではない本当のファンを掴む一因にもなっているかもしれません。
結成「30周年ツアー」!
そんなスピッツの記念すべき「30周年ツアー」が今年7月1日からはじまり、10月1日までの日程で11都市21公演が開催されています。
あと少しでツアーが終了してしまいますね。
後にも先にも絶対迎えることのできない結成30年アニバーサリー、そしてメンバー全員が50歳というこの特別なツアーがどのようなものだったのか覗いてみましょう。
セットリスト
ツアー最終日のセットリストが気になるところですが執筆段階で9月25日という関係上、こちらでは直近の9月17日に北海道「北海道総合体育センター北海きたえーる」で行われたライブのセットリストをご紹介します。
- 醒めない
- 8823
- 涙がキラリ☆
- ヒバリのこころ
- ヘビーメロウ
- 冷たい頬
- 君が思い出になる前に
- チェリー
- スターゲイザー
- 惑星のかけら
- メモリーズ・カスタム
- 波のり
- ロビンソン
- 猫になりたい
- 楓
- 夜を駆ける
- 夢追い虫
- 正夢
- 運命の人
- 恋する凡人
- けもの道
- 俺のすべて
- 1987→
- ハチの針(アンコール)
- 君は太陽(アンコール)
この公演で歌われた中で注目の楽曲をご紹介します!
醒めない
公演最初は昨年2016年に第58回日本レコード大賞「優秀アルバム賞」を受賞したアルバムのタイトルチューンにもなっている「醒めない」からスタートしました。
デビューから今までを振り返りながら、ロックに入れ込むきっかけになった思い出のメロディは色あせず、心の中でまだまだ温められている。そして、これからもそれを育てていく・・・という草野さんの思いが溢れている一曲。ネチネチと思い出を語るわけではなく、軽快なリズムと爽やかなメロディで歌い上げています。
歌い出しの「覚えていてくれたのかい?嬉しくて上ばっか見ちゃうよ」という歌詞は、まさにライブに来てくれたファンへ語りかけるようです。このナンバーがセットリストの最初に来たことで、観客への心を込めた思いとその控えめな喜びが伝わって来て思わずグッと来てしまいますね。
ヘビーメロウ
今年の4月から「めざましテレビ」のニューテーマソングとして起用されていて馴染みのある方も多いはず!
気分が重たい朝でも前向きな気持ちにさせてくれるナンバーです。
PVでは可愛いイラスト調のアニメーションの中でスピッツが演奏しており、見ていても楽しいですね。
このイメージはタイトルの「ヘビーメロウ」が「ヘビーメタル」と聞き間違えられて制作されたもの。聞き間違えのままスピッツの「メタル感」を表現されているということですが、親近感のわくポップなアニメーションゆえにヘヴィメタの重さはあまり感じられません。
チェリー
1996年にリリースされた「チェリー」。オリコンチャート1位を獲得し、およそ20年前のナンバーであるにもかかわらず色褪せることのない名曲としてご存知の方も多いことでしょう。
恋愛の歌でもありますが、捉えようによっては人生そのものを表現しているので学校でも使われることがあります。筆者も小学生時代にリコーダーの練習曲で演奏したことがあり、その時に友達が「「愛してる」のところでグッと来て涙が出ちゃう」と言っていたのを覚えています。