スピッツ「さわって・変わって」

【さわって・変わって/スピッツ】舞台は福岡の「天神駅」!?意味深すぎる歌詞の意味を解釈!MVありの画像

2001年リリース

まずは、「さわって・変わって」の基本情報から紹介していきましょう。

「さわって・変わって」は、2001年12月12日にリリースされた25枚目のシングルです。

柔らかいタイトルとは裏腹に、楽曲自体は爽やかなロックチューンに仕上がっています。

この作品で初めてプロデューサーに亀田誠治を迎えたことで話題になり、スピッツに新しい風が吹いた作品となりました。

その話題性やリリース前からライブで披露されていたこともあり、オリコン週間チャートでは7位を記録し、根強いファンの支持をしっかり獲得していることを再確認した結果を残しました。

また、カップリングも豪華になっており、すでにリリースされていた「放浪カモメはどこまでも」のライブテイクが収録されるなど、シングルにも関わらず計4曲という大ボリュームになっています。

この「放浪カモメはどこまでも」は、筆者も非常に好きな楽曲であり、大学の音楽サークルに所属していた時に学内のライブでカバーした思い入れのある楽曲でもあります。

それでは、次に「さわって・変わって」が収録されたアルバムを紹介していきましょう!

アルバム「三日月ロック」に収録

【さわって・変わって/スピッツ】舞台は福岡の「天神駅」!?意味深すぎる歌詞の意味を解釈!MVありの画像

「さわって・変わって」は、2002年9月11日にリリースされた10枚目のアルバムである「三日月ロック」の3曲目に収録されました。

このアルバムも「さわって・変わって」と同様にプロデューサーには亀田誠治が迎えられました。

「遥か」や「ハネモノ」などのシングル曲も収録され、それらの楽曲がタイアップを獲得していたこともあってか、オリコン週間チャートでは首位を獲得しました。

元々のスピッツ人気はもちろんのこと、タイアップによるプロモーションはやはり大事ですね。

また、スピッツらしい不思議な世界観をイメージさせる「三日月ロック」というタイトルも非常に印象的です。

そのタイトルのように、どこか妖艶でか細くも確かな光を与えてくれる世界観の中に、ちゃんとロックバンドとしての初期衝動が詰め込まれたような素晴らしいアルバムになっています。

それでは、次に「さわって・変わって」の歌詞に迫っていきましょう。

意味深すぎる歌詞の意味を解釈!

舞台は福岡の「天神駅」!?

【さわって・変わって/スピッツ】舞台は福岡の「天神駅」!?意味深すぎる歌詞の意味を解釈!MVありの画像

歌詞を読み解いていく前に、まず事前情報として触れておかなければいけないことがあります。

それは、歌詞の冒頭でいきなり登場してくる「天神駅」という言葉についてです。

これを読んでいる皆さんは、「天神駅」を知っているでしょうか?

「天神駅」とは、福岡県福岡市の繁華街に存在している福岡市地下鉄空港線の駅名です。

ここで「なぜ、福岡?」と感じた人も多いでしょう。

実は、ボーカル&ギターを務め、スピッツのフロントマンである草野マサムネの出身地が福岡県なんです。

作詞作曲も手がけている彼は、自身の出身地を歌詞に盛り込んだわけですね。

例えば、横浜出身のゆずも「桜木町」など地名を上手に盛り込んだ楽曲があります。

思い入れのある場所だからこそ、歌詞に入れ込むことで楽曲に深みや説得力が生まれるのかもしれませんね。

また、「さわって・変わって」は、この歌詞に合わせて九州限定でジャケットをスリーブケース仕様にしてリリースされました。

「さわって・変わって」の歌詞に迫る!

【さわって・変わって/スピッツ】舞台は福岡の「天神駅」!?意味深すぎる歌詞の意味を解釈!MVありの画像

それでは、いよいよ実際に歌詞を見ていきましょう。

天神駅の改札口で 君のよれた笑顔
行き交う人の暗いオーラがそれを浮かす

出典: さわって・変わって/作詞:草野正宗 作曲:草野正宗

まずは、導入部分です。

前述もしたように「天神駅の改札口」を舞台にストーリーは進んでいきます

改札を出入りするたくさんの人の往来の中でも、君を見つけ出すことができるという、君への想いから語られていく冒頭になっています。

ぬるい海に溶ける月 からまるタコの足
言葉より確実に俺を生かす

出典: さわって・変わって/作詞:草野正宗 作曲:草野正宗

そして、ここからどんどんと草野マサムネの独特の歌詞の世界観へと引き込まれていきます。

まずは、時間帯は月が出ていることからであると想像ができます。

そこに急に登場してくる「タコ」という存在。

これは何を意味しているのでしょうか。

「タコ」は、足が8本ありますよね。それが絡まっていることからは、人間が2人、手足を絡めて抱きしめ合っていることがイメージされます。

手が2本、足が2本、それぞれを絡め、1つの生き物に見えてしまうほどきつく抱きしめ合い、それが言葉以上に自分にとって必要なものであると語っているのではないでしょうか。

このように、大人の色気を漂わせた歌詞から、さらにサビへと繋がっていきます。