女性の悲哀を描いた「カレーライス」
ソニンが歌う「カレーライスの女」。
インパクトのあるタイトルの裏には、女性視点で恋愛の終わりを描いた痛切なメッセージがあります。
一体どんな想いを、カレーライスと重ね合わせているのでしょうか。
本楽曲の作詞作曲は、モーニング娘などを手がけたことでも有名なプロデューサー・つんく。
随所に、ストレートかつ印象的なフレーズが散らばっています。
曲の歌詞を見てどんなシーン、どんな心情を歌っているのか探っていきましょう。
失望を歌う1番
恋の終わりを思い出すAメロ
「そのうち行くから」とか適当で
結局あんまり来なかった人
終わっちゃったから 仕方ないけど
あなた有りきの私だったから
今の私に何も無い
出典: カレーライスの女/作詞:つんく 作曲:つんく
歌詞の主人公は、ろくでもない男に引っかかってしまったのでしょうか。
それとも、彼女自身に問題があったのでしょうか。
この時点ではまだ定かではないですが、とにかく相手との温度差がすごいです。
曖昧な約束をする方もする方ですが、その曖昧な約束に執着してしまう主人公。
1行目の歌詞のような言葉を言われたら、普通の人ならあきらめてしまいそうです。
でも主人公はずっと待っていたのでしょう。
結局、相手がいつまでたっても現れなかったので、終わったと悟っています。
何者でもない主人公
4行目からの歌詞は痛切ですね。
相手と別れたあとの自分には価値がないように言い切っています。
決してそんなことはないはずですが、彼女は何か大きなコンプレックスを抱えているのでしょうか。
それとも失恋の傷が大きかったのでしょうか。
その両方かもしれません。
いずれにせよ、すぐには立ち直れなさそうな心情だとわかります。
辛い過去が垣間見える1番Bメロ
いつもあなたに言われてた
「笑顔がなんかウソっぽい」って
小さい頃からの癖
3週間凹んだままで
誰からの電話も無くて
やる事なす事 裏目に出てる
出典: カレーライスの女/作詞:つんく 作曲:つんく
恋人との関係は、当時から順調とはいえなかったようですね。
かなり辛辣な言葉を投げかけられています。
それも、1度や2度ではないようです。
そしてさらに、子どもの頃からと言っています。
恋人からだけでなく、周囲のいろんな人からそう言われてきたのでしょう。
主人公の女性は、とても辛い過去を背負っているよう。
周りの人から言われるうちはまだよかったのですが、恋人から言われて相当凹んだ模様です。
作り笑いをする人の特徴
作り笑いのような表情を浮かべる人は、気を遣いすぎる人とイコールな気もします。
彼女は、いろいろなことが気になってしまう性格なのかもしれません。
様々なことや人目が気になり、いつも思い通り行動することができないのではないでしょうか。
恋人からすれば、彼女には自然体でいてほしいのに、なんだかぎこちないと感じてしまうかもしれません。
一緒にいて楽しくないのか?と捉えられてしまうこともあるでしょう。
そして彼女は、気にし過ぎな性格を隠すために作り笑いをしているのだと思います。
しかし、少し勘のいい人なら、それが何かを隠すための笑みだと気づいてしまうでしょう。
もしかしたら、自分に隠し事をしてるのかもしれない。
それが何かハッキリとはわからずとも、相手も居心地の悪さを感じてしまうのです。
負のスパイラルだといえるでしょう。
それが、主人公の女性が抱える根本的な問題なのかもしれませんね。