ドラマティックな出会いではないけれど

常に気にしてしまう彼のこと

初めて会った瞬間 ドキドキしちゃって
すれ違う度に 目で追っちゃってたよ

出典: 私を好きになってくれませんか/作詞:三阪咲 作曲:木内友軌・花井諒

三阪咲の歌声といえば、透明感あふれる中で感じる確かな力強さが特徴です。

MVで歌う彼女が立っているのは浜辺。

その声は水平線を越え、どこか遠くにいる彼にも届くほどに響き渡っているのでしょう。

「あの人に伝われ」という想いの強さを感じさせる歌声となっています。

主人公と彼は、出会ってから今まで「友達」として仲良くしてきた間柄。

しかし主人公にとって彼は決して友達などではなく、視線を捉えて離さないほどの「大好きな人」なのです。

出会った時に感じた「運命」は、仲良くなるにつれてどんどんと心をときめかせる「愛情」に……。

彼と同じ空間にいようものなら、もう目を離すことができないほど愛が募っていました。

勇気を振りしぼった出会い

探り探りで あの日始まって
勇気振りしぼって 声をかけた
途切れる言葉の中
君への想いが溢れていく

出典: 私を好きになってくれませんか/作詞:三阪咲 作曲:木内友軌・花井諒

そんな主人公と彼の出会いは、決してドラマティックなものではありませんでした。

お互いに運命を感じて巡り会ったのならまだしも、惹かれていたのは主人公だけのよう。

それでもその出会いを無駄なものにはしたくないと、自分から声をかけに行ったのです。

普段知らない人に声をかけることなどほとんどしない主人公。

恋に臆病だった自分を変えてくれたのは、他でもない君の存在だったといえます。

聞こえるか聞こえないか曖昧なほどの小さな声を、きちんと拾ってくれた彼……。

そんな些細な出来事ですら、彼への愛を再認識するきっかけになるのです。

勇気を出した結果、晴れて彼と仲良くなることができた主人公。

次に想うのは……やはり、彼の「特別な人」になりたいという願望でした。

たとえ他の子を見ているあなたでも

いつからか成長した恋心

きっかけなんて分からないけど
気付けば顔も見れなくなったよ

出典: 私を好きになってくれませんか/作詞:三阪咲 作曲:木内友軌・花井諒

声をかけてからというもの、仲良し数人でできたグループの中で楽しく過ごしていた2人。

いつだって彼の対応は変わりませんが、自分の気持ちはどんどんと成長していることに気がつきます。

好きすぎて、話しかけることもできない……。

緊張して、目を合わせることすらできない……。

本当は意識せずに一緒にいなければと思うのに、体はいうことを聞いてくれないのです。

どうして、いつからこんなことになってしまったのか……いくら考えても答えは考えつきません。

確かなのは、今彼のことが大好きだということ。

そして明日には、さらに大好きになっているであろうということだけです。

私を好きになってくれたなら

ねぇ…私を好きになってくれませんか
浜辺に残る 足跡が消える前に
まっすぐ伝えたいよ
君が気になるあの子じゃなくて
これからそばに居るのは
私じゃダメかな

出典: 私を好きになってくれませんか/作詞:三阪咲 作曲:木内友軌・花井諒

語りかけるように紡がれるサビは、主人公の気持ちをそのまま代弁したような歌詞になっています。

残念ながら、主人公の恋する彼には想い人がいる様子。

いつも彼のことを見つめている主人公だからこそ、彼が別の子を見ていることに気がついてしまったのです。

しかし、だからといってこの気持ちを消せるほど、主人公の恋心はもろいものではありません。

想いを伝える前から諦めるなんて、主人公らしくありません。

ほんの少しでいいから、こちらを見てくれたら……。

その時は誰よりも深く、彼への気持ちを伝えることができる自信があります。

いくら好きだからといって、今すぐに告白できるほど思い切ることができない主人公。

だからこそ、彼にこっちを振り向いてほしい……というかすかな願いだけを抱えているのです。

上手くいかない恋愛模様

好きすぎるあまりに