【THE BEAT GARDEN/メッセージ】アルバム収録曲を解説♪貴方の心にそっと寄り添う12曲

MVは見るからに夏！南国！といった印象です。

時折挟み込まれる雨の景色がグッと引き立ちますね。

でもこの曲は夏にこだわった歌詞内容ではありません。

今までの殻を破って大きな一歩を踏み出したいときならいつだってリスナーの味方になってくれるはずです。

四つ打ちのリズムに歌声が重なり、シンセサイザーが輝きを加えて徐々に音が厚みを増していきます。

そしてサビで何かを放出するように音が解き放たれる『僕がいる未来』。

未来という言葉との距離感を考えさせられます。

例えば「近未来」という言葉から想像するのは今よりも進んだ世の中です。

近未来ですらそうなのですから「未来」なんてどう転ぶか分からなくて当然です。

しかしこの曲で歌う未来は、「どう転ぶか」ではなく「どう転がすか」。

つまり自分自身で作り上げていけるものなのだという意味が込められています。

仲違いする男女。手を繋いで走る男女。リアルな日常シーンの合間に夜の景色が映ります。

丸くぼやける街の明かりは溶けて夜空を淡く染め、朝の空に塗り替えるのでしょう。

遠く見える光がいつもの明日を連れてくる。

まさにリリースコメントにあった通りの光景がMVに描かれています。

ピアノのマイナーアルペジオから始まる『そんな日々が続いていくこと』。

歌が始まるとメジャーコードに流れ着く印象的なメロディです。

感情を揺さぶるメロディの中には「気づき」が描かれています。

ありきたりの毎日にため息をついてしまったら、この曲を聴いてください。

ありきたりの中に、決して手放したくない宝石が埋もれているかもしれません。

どこか色褪せたような印象を受けるMVです。

きっと「ありきたり」は時間を経るごとにセピアに褪せていき、ずっと色褪せずに残るものこそが「幸せ」なのでしょう。