インスタグラムで
幸せだって言ってる誰かと代われたとして
じゃあ その幸せを自分が可愛いがれるかって
それもむずかしそう
出典: あのね/作詞:U 作曲:U,REI
SNSの情報過多が引き起こす代表的な悩みを歌っていますね。
誰かを見て羨ましいと感じた「君」を、その誰かが羨ましいと思っているかもしれません。
つまり、何事も人と比べる必要はないのです。でも比べて悩んだっていいのです。
もがいている「君」の全てを受け入れてくれる人が、きっとどこかで待っています。
穏やかな4人が目に浮かぶ『あのね』の試聴動画
ギターを抱えたMASATOを中心にして、4人がゆったりと揺れながら歌っている様子が想像できます。
彼らの声の美しい響きが十分に感じられるのは、アコースティックサウンドならではの魅力ではないでしょうか。
9.君は知らない
『君は知らない』というタイトルがとても印象的です。実はメロディや歌詞よりもタイトルが先に生まれたのだとか!
歌詞からは少し切ない片思いが読み取れるのですが、非常に伸びやかな声からは前向きさも感じられます。
僕の事を誰より知っている君が
一つだけまだ知らないことがあるんだ
伝えたら今までの二人には戻れないから
会えなくなるのかな
一番近くて 言えない
君が好きなんだ
出典: 君は知らない/作詞:U 作曲:REI,U
片思いだから不幸というわけではありません。
きっとうまくいかないだろうと心の中で予想はしていても、好きでいたいから片思いが続くのです。
決して変わることのない相手の魅力に気づいた自分自身を、誇りに思えるときがきっと来ます。
伝えられなくても自信を持って「好き」を続けていい。そんなメッセージソングです。
10.いつか
スローテンポのラブソングは何曲も収録されていますが、『いつか』は同じスローテンポでもどこか雰囲気が違います。
想いを熱く歌い上げるというよりは、淡い色の封筒に入れてそっと送るような控えめな愛情を感じませんか?
あなたが願うような
僕になれるかはまだ
わからないけど
出来ることも多くなんてないけど
もし 選べたとしても
選べなかったとしても
もう一度また
あなたの元に生まれてきたいんだ
出典: いつか/作詞:U 作曲:REI
『いつか』は親に宛てたメッセージソングなのです。
THE BEAT GARDENのメンバーはもちろん大人ばかり。
でもまだ誰かの子どもです。そしてこれからも、誰かの子どもであり続けます。
きっと誰か、つまり親は大人になった自分の子に多くを望んでいないはずです。
元気に生きて、自分よりずっと長生きしてくれたらそれでいいと思っているでしょう。
しかし「親の心子知らず」ですね。
子どもはいくつになっても親の理想に近づこうとしてしまいます。
誰かから強制されたわけではありません。自分が、自分の幸せのためにそうしているだけなのです。
11.Satisfaction
勢いのあるビートに溺れてしまいたくなる『Satisfaction』。
「満足」を意味するタイトルとアグレッシブな曲調にはどのような関係があるのでしょうか。
Satisfaction
Affection
Just let you say if it doesn't last long
都合の良い僕で満たして 今だけ
上手に踊るよ手のひら
出典: Satisfaction/作詞:U 作曲:REI,U
「君」を満足させるためなら騙されてみせることも、わがままを聞き入れることも厭わないと歌っているようです。
でもそれはこの部分の歌詞に限ったこと。
実は曲を通して聴いてみると、自己犠牲と自己中心が行ったり来たりしています。
落ち着かない!満足できない!そんな激しい感情を表現しているのがシンセのエッジーな音色なのでしょう。