振り払えない“あの日”
忘れることはない
いつも見えない荷物の重さに
身体を屈めながら暮らしてる
出典: forgive/作詞:桜井和寿 作曲:小林武史
「見えない荷物」は“あの日の記憶”のことでしょう。
“あの日”守れなかったものがあるのかもしれません。
「あの時ああしていれば」と押し寄せる後悔に立ちすくんでしまう日があります。
“あの日”は誰もが自分の身を守ることに精一杯でした。
しかしそれは決して責めることではなく、寧ろ命あったことを慈しんでいいのです。
やり場のない悲しみ
誰のせいでもないと分かってて
誰かを責めたり 自分を恨んだりして
出典: forgive/作詞:桜井和寿 作曲:小林武史
“あの日”起きたことは誰かのせいではありません。
しかしやり場のない怒りや悲しみ、苦しさから誰かを責めずにはいられない…。
本当は自分自身に命があったことに感謝をしています。
誰かを責めても失ったものが戻ってはこないことも理解しているのです。
それでもふと記憶が蘇るとき、どうしようもない虚無感に襲われるのでしょう。
この心の痛みはきっと、完全に癒えることはないのかもしれません。
新しい景色を見るために
一歩向こうを見る
爪先立ちして
風のディストーション
身体中に浴びながら放つよ
金網を越えて
何処までも飛んでけ
出典: forgive/作詞:桜井和寿 作曲:小林武史
爪先立ちをするといつもより視界が開け少し見える範囲が広がります。
いままで見えなかった、気が付かなかったことなど新しい発見があるかもしれません。
見える世界が少し広がると、またその先も見たという気持ちが生まれます。
それこそが立ち止まらずに前に進む推進力となっているのでしょう。
行き止まりなんてありません。
0になった地からでも、何だって始められるんだという希望が読み取れます。
何度だって立ち上がる
あの日丸めた未来予想図を
紙飛行機のイメージで
次の僕らへと
出典: forgive/作詞:桜井和寿 作曲:小林武史
“あの日”、多くの人たちが「未来」を見失いました。
未来への希望なんて少しも抱けなかったでしょう。
描いていた夢も口に出来ないまま心に仕舞い込んだ人も少なくありません。
しかし“あの日”から10年。0になった地もまた大きく生まれ変わりました。
人はその気にさえなればどんなことだって出来る。
諦めなければ必ず道は開けるんだという事がこの10年で証明されたのです。
何かを始めることに遅いも早いもありません。
紙飛行機の様に何度だって折りなおして空へ飛ばせばいいのです。
一歩先の新しい「僕ら」に期待を抱き始めた様子が窺えます。