"We're Having Fun!"
La, la, la, we're having fun
(ラ・ラ・ラ、楽しむんだ)
We're having fun yet the life gets harder
(楽しむんだ、どんなにハードな人生でも)
La, la, la, we're living strange
(ラ・ラ・ラ、おかしく生きていこうぜ)
出典: Let It Sway/作詞:Nobuki Akiyama 作曲:Nobuki Akiyama
たった一度の人生だから全力で楽しもうと高らかに歌い上げられます。
フラフラしたり床に倒れ落ちているのは酒におぼれたというわけではないでしょう。
音楽に身を捧げ、限界まで自身を追い込んだ結果。
楽しむこととラクをすることは同義ではありません。
”どれほど困難な人生だって楽しんでやる”とDYGLは誓ったのです。
"Age of Broadcast"
We're living strange in the times of violence
(僕らはこの狂った時代をおかしく生きていくんだ)
I've got a suburban dream on the city street
(街の片隅で郊外の夢を見たんだ)
We're the age of broadcast
(僕ら"ブロードキャスト世代”)
I tried, again I tried
(試してみた、もう一度試してみたよ)
出典: Let It Sway/作詞:Nobuki Akiyama 作曲:Nobuki Akiyama
僕らの生き方が奇妙に写ったとしたらそれは時代が狂っているから。
”ブロードキャストの世代”とは現代社会への強烈なアイロニーでしょう。
消費社会で消費していると思いながら消費させられている人々。
そしてブロードキャストというインターネットに逆向する言葉が斬新です。
インターネットは便利です。反面その便利さにより失われたものがあると彼らは語っていました。
検索した先にあるものが正解だと思い込んでしまうこと、それは思考停止です。
だからDYGLは「Let It Sway」で私たちの考え方に揺さぶりをかけてきます。
人生は自分で決めよう。その先にこそ本当の幸せがある。
「Let It Sway」にはそんな想いが込められているのではないでしょうか?
Ykiki Beatとの違いとは?
日常に眠るサイケデリアを鳴らしたYkiki Beat
前述したようにDYGLとYkiki Beatはメンバー構成がほぼ変わりません。
両者を分かつのは音楽を鳴らす先に見える方向性です。
上の動画はVICE、American Expressなど様々な企業のPVを手掛けるRocco Avalloneが撮影した模様です。
原宿のとあるバーで演奏するYkiki Beatに惚れ込んでしまったRocco。
Ykiki Beatが鳴らす音には80年代UKインディロックのようなサイケデリアが漂っています。
DYGLが鳴らすプリミティブなロックンロール
一方のDYGLが鳴らすのはザ・ストロークスのような鋭利なロックンロールです。
上の動画は2018年にリリースされたシングル「Bad Kicks」のMV。
Ykiki Beatが多用したアナログシンセの温かみのあるサウンドとは対照的です。
原始的な衝動を感じるという点では共通しているかもしれません。
Ykiki Beatはすでに活動を終え彼らは全ての情熱をDYGLに注いでいます。
そして活動は世界に跨っているため日本でのライブは非常に少ないです。
機会がありましたらぜひライブも体験してみてください。
最後に
今回はDYGLの「Let It Sway」の歌詞を和訳しつつ彼らの込めたメッセージを解説してみました。
そこに込められていたのはどんなにハードな人生でも精一杯楽しもう!という熱い想いです。
日本でこのようなソリッドなロックを鳴らすバンドは残念ながら少数派だといえます。
その中で更なる高みを目指し世界に羽ばたいたDYGL。
今後の活躍も楽しみですね!
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OTOKAKEの耳の早いライターがDYGLの解説記事を執筆していました。
1stアルバムのリードトラック「Let It Out」。
その歌詞は様々な解釈が可能となっています。
独自の視点で解釈された解説記事も併せてぜひご覧ください。