帰りたい場所と帰れない理由

帰れないまま夜が更ける

帰りたい場所がある限り幸せですと
帰れない二人 ただいつまでも下らない夜に

出典: 7秒/作詞:ゲイリー・ビッチェ 作曲:ゲイリー・ビッチェ

帰りたい場所がある。だけど帰れないのは、やっぱり別れるのが寂しいからでしょうか?

他愛もない話をして君と過ごす夜。

そんなくだらない時間がずっと続けばいい。

君への愛おしさが感じられる歌詞ですが、「帰れない」という表現からは切なさもうかがえます。

「いつまでも~」というのは、いつか終わりがくることを知っているから出た言葉なのかも。

「もう帰らないと」とどちらも言い出せないまま夜が更けていく。

帰りたい場所があるのは幸せなこと。

だけど、時には帰りたくない日もありますね。

不思議で切ない歌詞

蓮華草 千切れ 物語は終わらない 運命(さだめ)と
「燃え尽きて死ぬ」
儚くて空っぽな幻想です

出典: 7秒/作詞:ゲイリー・ビッチェ 作曲:ゲイリー・ビッチェ

「蓮華草~」の歌詞と「燃え尽きて~」の歌詞は対極的に書かれているのが分かります。

なぜ「燃え尽きて~」だけカッコで囲われているのでしょう。

ここの歌詞は読めば読むほど分からなくなる不思議な歌詞ですね。

終わらない物語も、燃え尽きて死んでいくことも、どちらも儚いということでしょうか?

しかし、つづいて幻想と歌っているということは、現実はそのどちらでもないのかも。

この歌詞の本当の意味については考えても謎のままです。

ただ、聴いているとなんだか切なくなる歌詞ですね。

君と世界の果てまで

Dancing in the fire
そんな心中 CARNIVAL
拝啓 愛する人
世界の果てまで 7秒

出典: 7秒/作詞:ゲイリー・ビッチェ 作曲:ゲイリー・ビッチェ

「世界の果てまで」とはいったいどういう意味でしょうか?

帰りたい場所があって幸せなんて言っておきながら、最後は「世界の果て」と歌うのが面白いですね。

「世界の果て」まで行ってしまったら、帰りたい場所にも帰れなくなってしまうかもしれません。

たとえそうだとしても、愛しい君と一緒ならどこまででも行ける。

そしてもし叶うなら君と2人きりになれる場所へたどり着きたい。

君への想いは、世界より大きなものなのかもしれませんね。

魂のこもった歌詞にエネルギーが湧いてくる

長くもあり短くもある7秒

それでは「7秒」の意味について読み解いていきましょう。

そもそも7秒って長い?短い?

恐らく多くの人は短いと思うはずです。

でも、好きな人と7秒間見つめあうと言ったら、どう感じますか?

7秒間目をそらさずに、ただただ見つめあうだけ。

このときの7秒は、きっと物凄く長く感じることでしょう。

胸がドキドキして緊張も凄まじいはず。

時間の感覚というのは曖昧なものです。

同じ時間でも何をするかによって、長く感じたり短く感じたりします。

1秒ならさすがに何をしても短く感じるかもしれませんが、7秒は微妙なところ。

つまりこの曲で何度も「7秒」と歌われているのは、それが長くもあり短くもある曖昧な時間だから。

見つめあうときの7秒は長い。

しかし、手を繋いでいるときの7秒は短いかも。

そして、君と一緒ならたった7秒でも世界の果てまで飛んでいける。

そんないろいろな7秒について歌われています。

長くて短い。また短くて長い。

君と過ごす7秒間は、一瞬にも永遠にも感じられることでしょう。

不思議なエネルギーに満ちている

『7秒』の歌詞は抽象的な表現が多く、輪郭がぼんやりしている印象を受けます。

しかし、この曲には何故だか言葉にならないエネルギーを感じませんか?

体の内側で燃えている魂。

そういったものがこの曲には込められているように思います。

イメージとしては、音も上げずに燃えさかる炎がいつの間にか近くにあった。そんな感覚です。

この曲で感じる底知れないエネルギーは、きっとこの不思議な歌詞に秘められているのでしょう。

最後に