探しにいくんだ セツナトリップ 飛べないわけないまだ内緒のハートにDive!
出典: セツナトリップ/作詞:Last Note. 作曲:Last Note.
ここで曲名にもある「セツナトリップ」がフレーズとしても登場します。
セツナ=刹那・切ない。トリップ=旅行・幻覚体験・熱中・没頭。
そんな意味が当てはまると推測できます。この場合トリップは「逃避」の意味合いが強そうです。
主人公が苦しい現実から逃れる為の「切ない程一瞬の、夢のような時間」といったところでしょうか。
主人公が今まさに浸っている楽しい夢の世界そのものです。
何でもできてしまう夢の世界は彼女を強気にさせます。
もっと深くこの世界に潜り込んでいこうと、主人公は勢いよく飛び出していきます。
自分の心の中に、見つけだしたい何かがあるようです。
自分はまだ飛躍できる。そう願う歌詞から、自身の可能性や未来への希望を求めているのでしょうか。
夢に沈んでいく
脇目も振らず出たとこ勝負! 手痛い 停滞 撤退はしない
出典: セツナトリップ/作詞:Last Note. 作曲:Last Note.
探している答えを得るために主人公は一心不乱に突き進みます。
ですが、今回は上手くいかなかったようです。失敗という厳しい結果に終わってしまいました。
自分の可能性を見いだせず、挫折した苦い経験や現実が呼び起こされます。
望んでいた答えは分からないまま、何一つ進展は得られません。
ですが主人公はここで退きはしませんでした。答えを得るため、何度でも挑もうとしていくのです。
生き急げ全開少女 寝ても覚めてもその刹那飼い馴らせ
出典: セツナトリップ/作詞:Last Note. 作曲:Last Note.
強気の主人公は全力全開で休む間もなく突き進んで行け、と自分を鼓舞していきます。
この夢の世界には自分の求めるものが確かにあるはず。そんな予感がするのでしょう。
何度でも、主人公は夢の中へ潜っていきます。
そう繰り返しているうちに四六時中、眠りから覚めてもずっと夢の中にいる。そんな状態に陥っていきます。
夢の世界と現実を自由に行き来して、嫌なことがあればすぐに夢に逃げ込めるようになりました。
そろそろどうも限界症状 即効性のTripに夢中
出典: セツナトリップ/作詞:Last Note. 作曲:Last Note.
夢の世界へいけば、辛いことは忘れて楽しく幸せでいられます。
そんな世界にすっかりハマってしまった主人公。
現実に絶えられず、限界を迎える度に夢の世界へ逃れ、入り浸るようになっていくのです。
甘いひととき
フワフワリまだちょっと フラフラリもうちょっと
甘えてあらあらやっちゃったベイベー
きっと発展性も何もあるまいに 毎日!懲りないなぁ……
出典: セツナトリップ/作詞:Last Note. 作曲:Last Note.
夢の世界を漂う時間は身体が浮いたような心地よさがあるのでしょう。
ついつい主人公はそんな甘く楽しい時間に浸ってしまいます。
こうして夢の世界にいる間、現実は何も変わらない。それは分かっているのです。
性懲りもなく繰り返してしまう行動に呆れつつ、主人公は現実から目を背け続けます。
早送りのように過ぎゆく日々
まだまだあーやってこーやって 溺れたいんだ
出典: セツナトリップ/作詞:Last Note. 作曲:Last Note.
辛いことがなく楽しい夢の世界では時間があっという間に過ぎていきます。
限りある青春の時間を浪費しているだけにすぎません。
ですが主人公はそこから抜け出すことを望みません。夢の世界で楽しみたいことがまだたくさんあるのです。
現実の煩わしさ
如何せん不完全 トリップガール 代わる代わるがなりたてる現実(Real)をBANG!
抗え きっとトリックがある 迷路 音色 夜色に紛れて
うら若き明日ある少女 寝たふりFree耳を塞ぐ 「あー、聞こえなぁーい!」
甘美なバンビーナ 夢見る少女 そこに永遠があると信じて
出典: セツナトリップ/作詞:Last Note. 作曲:Last Note.
主人公はまだ成長の途中にあります。完璧に物事ができなくても当然なのです。
それなのに、現実の世界は失敗を許さずあれやこれやと騒ぎたてます。
うるさい現実を主人公は銃で撃ち抜くように否定するのです。
自分がなかなか成功できないのは、きっと手品のような仕掛けがあるはず。
そう思った主人公はどうにか成功の手だてを見つけようと、必死になって努力してきたのでしょう。
ですが、努力もむなしくなかなか成功を掴むことができません。
うるさい周りの言葉から逃れるように、五感をシャットアウトします。
主人公には自分の可能性を信じたいという気持ちがあります。
それは若さや未来を思わせる歌詞に表れているのです
それに反して、現実は信じていた可能性を容赦なく押しつぶしていきます。
心が折れてしまった主人公は赤子のように眠り、夢の世界へ没頭します。
そこにある楽しい時間がいつまでも続くことを願って、さらに深く沈んでいくのです。